茅ヶ崎ゆかりの人物館は10月から、市民とともに茅ヶ崎の近現代史を紐解く「茅ヶ崎ゆかりの人物館ラボラトリー(ゆかりラボ)」を開始する。市民が参加する研究活動は、市内博物館の企画としては初。9月15日(水)まで参加者を募集しており、半年間の研究ののち展示会開催をめざす。地元をより深く知ってもらう機会を作るとともに、「地元ならではの視点」を郷土史研究に取り入れる効果をねらう。
参加する市民は「ゆかりラボ研究員」として、10月から半年間をかけ、茅ヶ崎の近現代史について学びを深めていく。まずは博物館活動や茅ヶ崎ゆかりの人物館の使命・役割について知った上で、「南湖院」「映画史」「関東大震災」の3グループに分かれて研究する。
「南湖院」は高田畊安や国木田独歩、「映画史」は小津安二郎や野田高梧、「関東大震災」は当時の市民…といった形で、各テーマに関わる茅ヶ崎ゆかりの人物の資料を紐解いていく。講師は同館の学芸員や、茅ヶ崎市史の編纂に関わってきた専門家が務める。
新型コロナ感染拡大防止のため、主にウェブ会議システム「Zoom」を活用。研究成果は来年度、同館での展示会として発表予定だ。
地元ならではの知見
市は今回の企画に先駆け、今年6・7月に市民参加の研究会を試験的に行なった。そこでは、小津安二郎と野田高梧両氏の日記に出てくる市内の寿司店「すし元」の読み方について、参加者の記憶によって「すしもと」という推測が立てられた。また同一の寿司店と考えられるものの確定が難しかった「丸橋」「丸福」の記述も、参加者から「丸福だろう」という意見が出された。
いずれも「地元ならでは」の知見だ。市文化生涯学習課の担当者は「地域の方が交わることで、歴史が生き生きと浮かび上がってくる。ゆかりラボでも、このような研究の楽しみが感じられると思います」と話す。
参加者を募集中
参加資格は市内在住・在勤・在学で、期間中の金・土曜の活動に参加できる人。締切は9月15日。定員30人で選考(10月初旬までに郵送で通知)。ウェブ利用環境が必要で、「Zoomの利用が難しいという人はお教えします」と担当者。
申込書は市文化生涯学習課窓口でもらうか、市ホームページからダウンロードして窓口へ提出。(問)同課【電話】0467・82・1111
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