ろう者サッカー男子日本代表候補選手に選ばれた 塩田 知弘さん 浜竹在住 24歳
”個性”を武器に
○…ろう者サッカー男子日本代表候補選手に選ばれた。「素直に嬉しい。来年1月の代表合宿を経て、正式な代表となるので気を抜かずに頑張りたい」。来年のアジア大会、世界大会を見据え日々練習に励んでいる。
○…静岡県生まれで3歳の時に耳が聞こえなくなった。両親の「色々な事にチャレンジを」との願いで、健常者の小学校へ通う。地域のサッカーチームに入部するがなじめず、両親に悩みを打ち明けると「人に無視されるなら、みんなが無視できないくらい上手になりなさい」と励まされ、「変わらなければ」という強い思いで練習に打ち込むように。中学校では、その後の人生を変える部活の監督と出会った。持ち味のボールキープ力を伸ばしながら、「耳が聞こえない」という”個性”を生かし「目を使うこと」を教えられた。プロサッカー選手という夢に向け努力し、高校では県選抜にも選ばれたが2年生で膝を負傷し断念した。「これからという時で本当にショックでした」。一度はサッカーから離れたが、大学卒業後に趣味で始めたサーフィン仲間に「ろう者サッカー」を紹介され、5年ぶりにプレー。「楽しかった。スタミナが追いつきませんでしたが」と苦笑い。「目と目で分かり合えるサッカー」への魅力を再認識し、このカテゴリーで世界を目指したいと思うようになった。
○…現在ユニクロ茅ヶ崎ラスカ店に勤務しながら、神奈川県チームに所属。耳は聞こえないが人の口元の動きを読み取りながら言葉を理解し、自分の思いを発言しながら接客している。「お客様と接することで積極的になれました。会社が自分の活動をサポートしてくれるので、感謝しています」
○…今後は「ろう者サッカーを広めていきたい」という目標がある。「多くの人に知ってもらうために自分が力となり、結果を出すことが全て」と強い思いを抱く。新たな夢の実現への道はまだ始まったばかりだ。
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