海外登山で11峰に登頂してきた 新井 春雄さん 萩園在住 80歳
地道に、気ままに頂へ
○…8月11日は「山の日」。中高年や女性にブームが定着し登山人口が増える中で「無理せず安全に登ることが大切。しっかりトレーニングと準備をすれば、憧れの山にも挑戦できる」。日焼けした肌で歯を見せニカっと笑う姿は少年のようだ。
○…20代で登山に出会い、55歳で海外登山を始めた。妻が友人と行った旅行写真に写るヨーロッパアルプスの最高峰・モンブランを見て「きれいだな、自分の目で見てみたい」と思いが再燃。所属する茅ヶ崎山岳会の合宿で頂を目指した。悪天候で断念したが、翌年にリベンジし標高4807mへの登頂を達成。「危険が少なかったから、思っていたより感動はなかったかな」とおどけてみせるが、確実に魅せられていた。以降、ヨーロッパ最高峰のエルブルース、チベットや中国の未踏峰への初登頂、77歳で登頂したアフリカ最高峰のキリマンジャロなど11峰を制した。他4峰は道半ばで断念したが「時には『たかが登山。また来ればいい』と限界を見極め諦めることも大切」。潔さと気ままさが、長く続けられる秘訣かもしれない。
○…茅ヶ崎出身。初めて勤務した職場で若手の頃誘われ、全くの初心者で沢登りに挑戦。滝や岩など自然を相手にする緊張感にはまった。その後コンクリート製造会社に就職した後も、登山に熱中。山岳会で出会った妻との間に2人の娘が生まれた30代の頃は、家族でハイキングを楽しんだ。
○…70代で自転車ツーリングも始め、2013年には「Mt.富士ヒルクライム 70歳以上の部」で5位入賞。今年も出場し現役続行中だ。現在は知床半島など国内の旅先でツーリングと登山を楽しむことが多いといい、「行きたいところが沢山あってね。まだ行ったことがない南米もいいな」と目を輝かせた。
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