茅ヶ崎市内初の高校生消防団員 金子 怜以さん 東海岸南在住 18歳
私にも、できることがある
○…「市内南部は木造家屋が密集し、地震の際はクラスター火災のリスクが大きい」。その事実を父に教わったのは昨年の春。調べると、想定される被害があまりに大きいことがわかってきた。「それまでは、津波の心配ばかりしていたので…ショックでした」。その一方で、火災は一人ひとりの行動次第で被害拡大を防げることも知った。「私にも、できることがある」。入団資格である18歳になるのを待ち、市ホームページから申請。迷いはなかったという。
○…所属先は女性のみで構成される第22分団、別名ファイヤーレディース。広報活動のほか、各地区に設置される移動式ホース格納庫の取り扱い指導をしていく。延焼防止には移動式ホースによる初期消火は極めて重要とされるため、「高校生でもできるということを同世代に伝えられれば」と力強い。新型コロナによる活動制限にもどかしさもあるが「会って直接伝えることを大切にしていきたい」と話す。
○…幼い頃から本に囲まれ、身に付けたのは「気になったことは調べずにいられない性格」。授業で知った「フェアトレード」(公平・公正な貿易)に惹かれ、学校の仲間と自主的に関連企業へ取材、学校祭でフェアトレード商品を販売するなど、行動力抜群。しかし私服に着替えれば、SNSを駆使し、友人とタピオカを飲んで、憧れの俳優の話題で花を咲かせる「普通の高校生」だ。
○…地元・茅ヶ崎への愛情が言葉の端々に滲み出る。「将来、防災に関する仕事に就くかどうかはわからないけれど、この街のためにできることをやっていく」。消防団では多世代と交流できることもうれしいが、「やっぱり同世代と一緒に活動したい」とも。「興味を持ってもらうよう発信を続けたいです」
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