タウンレポート 港町の風情を楽しんで 須賀の「お散歩マップ」が発行
地元商店舗も紹介賑わい創出に期待
相模湾と相模川の河口に面し、古くは水運の要衝として賑わった須賀地域。その風情を残す町並みを観光してもらおうと、お散歩マップ(A2版)が発行された。マップには須賀の見所や散歩コースのほか、買い物スポットなどが盛り込まれ、「観光客」の呼び込みに一役買いそうだ。
可愛らしいデザインに仕上がった地図には、須賀港や平塚新港、ビーチパークといった海岸地区ならではのスポットはもちろん、歴史ある寺社仏閣の場所などがイラストや解説を交えて紹介されている。「港と海」「須賀の歴史」「お稲荷さんと道祖神」という3つの散歩コースも設定され、地図の中に落とし込まれた。
また、江戸時代に相模湾に7つある幕府公認の港であったことや、相模川が相模湾に注ぐ汽水域を「湘南潮来(しょうなんいたこ)」と呼ぶ由来、三嶋神社の大銀杏にまつわる笑い話といった、須賀地域に関する豆知識も添えられている。
散歩しながら消費もしてもらおうと、相模湾で水揚げされたシラスや干物の直売所をはじめ、漁港からの新鮮食材を楽しめる飲食店や船宿、釣具店、ボートマリーナも掲載されている。
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「須賀地区には、ご当地ならではの海産物が売られていますし、お肉屋さんや八百屋さんの並ぶ昔ながらの商店街もあります。お散歩がてらにお買い物もしてもらえれば、地域活性への大きな力になります」。
マップの発行元となった(有)平塚海業支援センターの事務方で、市漁業協同組合職員の伏黒哲司さんは話す。同センターは平成13年、船と海を活用したビジネスを展開するとして、地元の若手漁師らの出資で設立。これまでに、朝獲れの魚を生簀(いけす)に入れて販売する直売会や、イベントで振舞う漁師鍋、学術調査チームに漁船を貸与するといった事業を展開している。
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マップの制作は、須賀地区を観光の顔のひとつにしたいとする、平塚市観光課の勧めでスタート。港周辺の活性化の担い手として海業支援センターが発行元となり、県観光協会の助成を受け、官民一体で行われた。観光課の職員をはじめ、地元をよく知る自治会や漁師が情報を持ち寄り、実際に地域を歩きながら進められたという。
散歩コースの設定など、情報提供に協力した千石河岸自治会の府川大作さんは、「相模川の土手や港からの眺めは素晴らしいものですし、方々から人に来てもらって賑わいができればいいですね」と話していた。
マップは市漁業協同組合(【電話】0463・21・0146)などで配布されている。
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