郷土の魅力 観光資源に
「うちのきんじょにしらすをほすおじさんがいます」「かぎをあけると、川と向こう岸と空が出てとてもきれいです。そこはぼくのお気に入りの場所です」。子どもならではの目線で切り取られた「こどもが選ぶひらつか五百選」が、このほど市観光協会から発表された。
こどもが選ぶ平塚五百選は、市観光協会の平塚市民観光サポーター情報発信グループが中心となり、日常の何気ない場所や風景、市内の史跡、イベント、身近な人や食べ物など、様々な「平塚のいいところ」を子どもの目線で見つけてもらおうと一昨年の夏に企画された。市教育委員会や教員の協力のもと、市内の小中学生を対象に募集が行われ222の作品が集まった。
作品は子どもたちの感性で紡がれた言葉や撮られた写真、描かれた絵など形は様々。「我々大人では気づかない視点や、こんな場所があったのかという物がたくさんある」と、同協会の福井寛暉(ひろあき)さんは話す。
この取組みには観光資源の原石を掘り出し、磨くことでまちの活性化の一助にしようという側面もある。無理に名物を作るのではなく、普段目にする何気ないものこそが「地域の限定品」と捉え、それを観光振興に生かそうという考え方だ。
案として出ているのが集まった素材をカテゴリー分けしたツアー企画で、例えば神社やチャペルを訪れる「ハッピーデート」、景勝ポイントを巡る「平塚・撮り歩き」、平塚の産業観光に触れる「ものづくりの心を訪ねて」、潮の香りと漁師まちの民話を訪ねる「ぶらり歩き旅」、神社の森や樹木に囲まれた公園を歩く「樹木に囲まれたパワースポット」など。同協会ではこの企画も含め、今回子どもたちが見つけてきた素材をどう磨き、膨らませて発信していくかを検討していくという。
「究極の目標は”観光の社会化”」と話す福井さん。行政や観光協会が一方的に押し付けるのではなく、市民・行政・観光産業者が三位一体で観光都市を作り上げていく。「住む人がまちの良さを見つけ好きになることで、訪れた人も気持ちよく過ごせる。『住んでよし、訪れてよし』の人情のまちというのも一つの特徴になると思う。この取組みが土台になってくれれば」と展望を語る。
「こどもが選ぶ平塚五百選」は、市観光協会ホームページ(www.hiratsuka-kankou.com)で公開されている他、1月19日(水)から24日(火)まで、平塚市民プラザで開催される「観光フェスティバル」でも展示される。時間は午前9時から午後6時(最終日は3時)まで。
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