平塚育ち、10区で区間3位の力走 箱根駅伝 砂浜が鍛えた帝京アンカー
1月3日の箱根駅伝10区(23・1Km)で平塚市出身の杉山連哉選手(帝京大・医療技術学部3年)が区間3位の力走を見せた。
杉山選手は中原中学校時代に友人に誘われ陸上部に入部、ここで長距離に目覚めた。市内外の大会で上位にランクインし始め、3000m男子の全国大会に出場を果たした。粘り強い走りは当時から鍛えられていたらしく「中学時代のビーチパークでの特訓が忘れられません。今も砂浜にはあまり行きたくない」と苦笑する。小田原の西湘高校を経て帝京大に進み、憧れの駅伝競走部に加わった。今回の箱根駅伝は補欠で名前を連ねていたが、10区走者の先輩(4年)が脚を痛め大会2日前にアンカーを任されることに。「先輩にとっては最後の箱根。悔しかったはずなのに笑顔で『頼んだぞ』と。この人のために走らねばと思った」。重責を察したかのように、中原中の恩師・小原大祐さんから携帯に「楽しめ」と激励メールが届いていた。鶴見で総合10位のタスキを受け取った後、序盤は余裕をもった走りをキープし、10Km地点からペースアップ。この作戦が功を奏した。「しっかり走れ!みんながつないでくれたんだぞ」。背中に響く監督の声に右手を突き上げて応え、後続を離しながら大手町に到着。仲間が広げるタオルに包まれた。結果は総合8位、帝京大は昨年に引き続きシード権を獲得した。
将来は公務員志望で、いよいよ学業と選手生活のラストスパートに入る。「やっぱり箱根は往路を走りたい。目標は寄木細工のメダルです」と笑顔を見せた。
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