平塚市が優秀な起業プランをコンペ形式で選定し、経営者の卵を支援する「Hiratsukaフレッシュビジネス認定コンペティション」で12月25日、女性2人の事業計画が認定された。スポーツに関するビジネスを立案した大久保亜弥さん=東中原在住=と、キャリア教育教材の製造販売を目指す加藤千晃さん=代官町在住=だ。2人が事業内容について語った。
選手のスキル地域に還元
プロスキーヤーの大久保さんは、2020年の東京五輪を見据え、地元からメダルを量産するようなスポーツ環境を整備し、地域の健康増進にも貢献するプロジェクトを立案した。自分の経験から「練習をしながらアルバイトで生活費や遠征費を工面するのは限界がある」とし、地元アスリートの競技生活を支援する一方、選手のスキルを地域に還元する仕組みづくりを目指す。
具体案の一つは動画投稿サイトを活用し、出演する選手が地元企業のPRに一役買うという仕組み。まずは多くの視聴者を獲得するコンテンツに育て、選手のファンを開拓しながら、ゆくゆくは企業スポンサーの獲得も狙う。また、選手を講師にした出前教室や、複数企業合同の運動会、七夕にちなんだダンスイベントなどの運営をはじめ、選手が競技に集中できるシェアハウスやトレーニング施設の整備なども視野に入れている。
税金や社会保障の教育推進
「社会生活を送る上で重要なことなのに解りにくい」といわれる社会保障や税金について知ってほしい。企業の総務と経理で働いていた加藤さんは、それらの知識を楽しみながら学べる「シチズンリテラシーゲーム」を考案した。高校生以上を対象にした双六(すごろく)形式の教材ゲーム。アルバイト開始から就職、結婚までコマを進め、特定のコマに止まると労働問題・税金・社会保障の担当プレーヤーが解説文を読む。
同ゲームでは税金の使途や国の制度の在り方などの課題を提示した点も特長だ。違法労働を強いるブラック企業が問題になるなか、「若者たちに自分自身を守る知識を身に付け、当事者意識のある賢い市民になってほしい」と願う。ゲームは2月に販売開始予定。高校・大学や職業訓練所などのほか、若くして現役を引退するスポーツ選手のセカンドキャリア構築などでの導入・活用も広げていく方針だ。
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