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学校も二人三脚 地域ぐるみの「寺子屋」スタート 近所の大人が学習支援

文化

掲載号:2017年1月19日号

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講師と生徒は、1対1,2の態勢で指導
講師と生徒は、1対1,2の態勢で指導

 地域の人的資源を活用した子供への学習支援をしようと、須賀の寺小屋(大野文会長)が昨年12月にスタート。教室となる太洋中学校やひらつか市民活動センターに、学校帰りの小中学生27人が通っている。大野会長は「子供たちの勉強のつまずきを解消することで、地域の青少年を健全に育成したい」と語る。

 須賀の寺子屋は、塾や家庭教師に通っておらず、家庭学習が困難な小中学生を対象に毎月2回、ひらつか市民活動センターや太洋中学校で、学校の宿題や各教科の基礎学習といった家庭学習のサポートを、無償で行っている。

 発起人である大野会長は、保護士や更生保護女子会、ガールスカウト、保育士と様々な顔を持つ。多くの子供たちと接するなかで、地域が担える役割はないものかと思いを募らせていったという。「非行の原因は多くの場合、学校教育でつまずき、学校に行きにくくなり、自分の居場所を求めて学校以外の場に繰り出す。こうした先にあるのが非行や犯罪。この連鎖を食い止めたい」

 この熱意に応え、ボランティア講師は、学校の事務職員や書店店員、塾講師、大学生など多彩な人材が集まった。そのなかには定年退職後のやりがいを見つけに参加している人もいる。勝間ひでとしさん(75)もその一人だ。アメリカの大学で応用物理学を学び、帰国後は1万円札の印刷防止技術の開発に携わった。「自分の知識が子供たちの役に立てば」と指導にあたっている。

 太洋中の栗木雄剛校長は、授業スペースの利用を快諾、同校PTAの承認を得て金銭面の支援をするほか、生徒に寺子屋への参加を募った。「教員の勤務内容が逼迫するなか地域の方々のこうしたサポートは助かる。生徒たちにとって普段接する大人が親か学校の先生に限られてしまいがちだが、この取り組みは異なる世代の色々な人と交流ができる。講師の方々は良い大人のモデルとなってくれている」と感謝の言葉を口にする。

 1月12日、寺子屋に集まったのは、太洋中の生徒10人。部活動後で疲れた様子を見せながらも「こんばんは」と元気に挨拶を交わすと「今日の授業で気になるところがあったから、数学でお願いします」と勉強への意欲をのぞかせる。午後7時から8時30分まで、講師と学校生活などの日常会話に花を咲かせつつも、真剣な表情で机に向かう。西園依里さん(13)は「学校とは違う考え方を示してくれたり、自分の目線に合わせて一緒に考えてくれたり、ここでしか知ることができないことがある」と満面の笑みを浮かべていた。

 大野さんは「勉強が嫌いな子供はいない。みな学びたい意欲を持っている。子供たちに『勉強って楽しい』と思えるようになってほしい」と顔をほころばせた。

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