平塚市美術館が先月28日、一般向けに「絵を見て発見!春のおしゃべり美術館」を実施し、同館に来場した14人が参加した。
2016年から小学生を対象に実施してきた「対話による美術鑑賞」は、「絵画の中で何が起こっていますか?」という質問を軸に鑑賞者と対話し、作品の見方を養い共有し合う鑑賞方法だ。学芸員の江口恒明さんは、「行政ではなく、美術館が主導となって取り組むのは県内初の試み。幅広い年齢層の方に参加してもらえるプログラムです」と熱を入れる。
公募されたボランティアスタッフ「ひらビあーつま〜れ」のメンバーが、4〜5人ほどの観覧者グループに2人ずつ付き添い、多様な意見が出るように問いかけ、進行していく。
メンバーの小松俊夫さん(68)は活動2年目の1期生。著名な作者の美術展には足を運んだ経験があるものの、美術に関する知識はなかったという。「僕たちの役割は授業をすることではなく、みなさんの意見をすくいあげること」と参加者一人ひとりの意見に耳を傾ける。参加者からの「濃い青色が使われているので海を連想した」「夜空を描いていると思った」という意見に「同じ絵画を見ていても、複数の見方がある。自分では気付けなかった目線を共有できました」と笑顔で話していた。
同館は今後も一般向けに対話鑑賞を実施するといい、次回は夏頃を予定している。
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