平塚市漁業協同組合は、平塚沖で水揚げされたシュモクザメを使った燻製商品を開発し、今月16日から販売を開始した。
サメは、網にかかった魚を食い荒らすなど漁師にとって厄介者。時間が経つとアンモニア臭いなどの理由で市場では値が付かず、海に戻されていた。同組合の伏黒哲司さんは「臭みもなく美味しくできました。扱いに困っていたサメの有効活用につながる」と期待を寄せている。
燻製づくりは昨年秋から着手。県水産技術センター職員がシュモクザメを使った新商品開発を市漁協に持ちかけた。サメ料理研究家の田中一嘉さんをアドバイザーに迎え、「面白そうだ」と興味を持った地元漁師と燻製工房(株)モスギャング(千石河岸)の杉岡巖さんが加勢、サメを知る講習会からスタートした。
講習会では、臭みの元を取り除く方法や鮮度維持に役立つ締め方と血抜きを学び、調理して刺身やソテーなどで試食も実施。半信半疑だった漁師にも好評で、「美味いと知れば若い衆の作業にも身が入る」と切り身を持ち帰る親方もいたという。
サメの身は小さな骨もなく食べやすく、的確な方法で下処理すれば食材になると分かれば一気に加速。漁協主催のイベントで試食した市民の感想を取り入れながら商品化に漕ぎ着けた。
商品は数量限定で販売されており、今後の課題は安定供給。市漁協ではシュモクザメの捕獲数の記録をつけるなどして「おつまみやおやつ、お土産品として親しんでもらえる商品にしたい」と話していた。
燻製はJA湘南あさつゆ広場と平塚市観光協会で販売。50g税込490円。
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