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上吉沢 農福連携でクレソン出荷 農園主「すごい能力」と太鼓判

社会

掲載号:2019年9月12日号

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時折談笑しながら手を動かす作業者
時折談笑しながら手を動かす作業者

 上吉沢の農業生産法人湘南小巻ファーム(農園主・小巻秀任さん)で、市内福祉施設「みんなの家ミミ」に通う知的障害者が香草「クレソン」の出荷作業を手伝っている。人手不足に悩む農業法人と就労機会を求める福祉施設が今年5月、農福連携の取り組みにもなるとして始めた。

 湘南小巻ファームは、園内の畑で野菜を生産する一方、提携農家の梱包、出荷作業を代行している。小田原や南足柄市で生産されたクレソンは、ステーキの添え物やサラダとして人気が高く、都内の市場やレストランに出荷している。ただ、余分な茎や葉を取り、束ねる作業は手間がかかり、人手が必要だった。

 福祉施設ミミを運営するNPO法人みんなの家ココ(足立真弘理事長)は工芸品など福祉製品を製造する事業を展開しているが、約30人いる利用者が就労して工賃を得る場を少しでも広げることが課題だった。

 小巻さんは「皆さん集中力があり、効率がいい。すごい能力ですよ」と働きぶりに舌を巻く。施設から派遣される3〜4人の利用者は、15kgのクレソンを250束にまとめる作業を約2時間で終わらせる。利用者の佐藤法山さん(41)は「コツより慣れ」と職人のようにさらり。

 障害者に仕事をしてもらうにあたり、作業台や椅子の高さなど、実際に作業をしながら変えていった。はじめはコンテナを作業台としたが、やりやすいようにと独自に台を製作。椅子も作業者の身長に合わせて高さが変えられるものを採用した。「道具を根本的に変えた」という小巻さんは続けて「昔から農家が使っていた道具は、慣れとコツがいる」といい、誰もが初めてでも作業しやすいようにと束ねるときに使うテープの台なども一新。作業者と話し合いながら意見を取り入れてきた。ミミの利用者は室内作業に向いていると小巻さんが判断し、冬にはホウレンソウや長ネギの出荷準備も行う。

 足立さんは「農福連携で、しかも食べ物を扱いたかった。機械の部品ではなく、生きているものを扱うって、気分もいいじゃないですか」と喜んでいた。

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