(有)ガルテン湘南(田村)の女性育種家・高橋美千子さん(37)が品種改良したフリルパンジー「シュガーボンボン」が、11月13日から全国出荷を開始した。
爽やかでクリアな色味とフリルのような花弁が特徴のシュガーボンボン。茎が伸びすぎず、株の形が崩れにくいため寄せ植えにも適しており、ゆっくりと成長するため長ければ夏近くまで開花が楽しめるという。
高橋さんは「お土産で貰ったイタリアのお菓子に着想を得て名付けた。私のパンジーも長く愛されてくれれば」と思いを込める。
創立60年以上の歴史を持つ花農家で、3姉妹の次女として生まれた高橋さん。大学で応用生物科学を学んだ後、IT企業や化粧品会社で営業や企画に携わる。体調を崩し実家に戻ったことをきっかけに就農を決意した。
はじめは家業を手伝うつもりだったが、父・昇さんの勧めでブルーベリー栽培を行う「湘南Berry」を設立。閑散期の柱としてパンジーの品種改良に取り組んだ。
6年越しの挑戦
シュガーボンボンは高橋さんの初めてのオリジナル品種。何百という組み合わせから選抜、交配、栽培を繰り返した。「思うように進まず、自分の理想に需要があるかもわからない。育種で難しいのは信念を持ち続けること」と振り返る。
まだ完成ではないと思っていたところ、あるバイヤーの「十分商品価値がある」という後押しを受けて一部店舗で販売。大きな反響があり、今年、6年越しの全国出荷を決めた。
高橋さんは「花も野菜も女性客が多いので女性の視点は大事。農業は繊細な作業も多いので女性こそ向いているのでは」と話し、「これからも理想のパンジーを目指して、新しい色などに挑戦したい」とほほ笑んだ。
新品種は同園や近隣の直売所での販売は行わず、全国の取り扱い店舗やオンラインショップで購入可能。詳細は湘南BerryのHPへ。
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