鎮魂の線香花火 再び
東日本大震災から1年後の昨年3月11日、市内の防災活動団体や市民活動団体が中心となり、「平塚で繋がろう」をテーマにした「ひらつな祭」を開催した。それから1年――。2回目となる今年は、規模と内容を拡充して3月9日に行われる。
ひらつな祭は、市内の様々な活動団体が集まりつくり上げているイベント。震災犠牲者に祈りを捧げると共に被災地を支援し、いずれ関東でも起こるかもしれない大地震に備えるための防災意識啓発を行うこと、イベントをきっかけに地域の繋がりを創出することを目的としている。
実行委員会の中核になっているのは、震災後に市内の防災活動団体や市民活動団体で結成された災害から未来(あす)を守る会。「震災後、市内の諸団体が被災地に行って思ったことは、被災地支援と平塚の街を守るために何が出来るかということだった」と、同会副代表の木谷正道さんは話す。
今回はパールロードを中心に行われる第一部(午前11時から午後3時)と、平塚八幡宮を会場にした第二部(午後3時30分から7時)の二部構成で行われる。木谷さんは「防災イベントは普通、堅いものになりがち」と話すが、ひらつな祭には大学生や若い社会人も多く携わり、気軽に足を運べる多彩でユニークなものになっているそうだ。
その一つが今年初の「防災子どもギャラリー展」。市内の幼稚園児や保育園児が描いた「地震から守りたい大切なもの」を、開催前からパールロード商店街を中心に300枚掲出する。イベントに興味を引き、賑わいを創出しようという試みだ。
第一部では防災団体のブースや防災料理・飲食店ブースなどが軒を連ねるほか、昨年はなかった東北の食材を使った料理などを販売する被災地支援ブースも出店。紅谷町まちかど広場と旧長崎屋前を会場にバンド演奏やよさこい踊りなど、場を盛り上げる催しも予定されている。
平塚八幡宮に会場を移しての第二部では、専門家の話や被災した元南三陸町立歌津中学校長の実体験を聞く防災シンポジウムを開催。午後5時からは、震災の年に同神社で「湘南ひらつか線香花火大会」を企画したメンバーが中心となり、「鎮魂の線香花火」を再び実施するという。
東京のNPO活動にも携わっている木谷さんは、「平塚は地域の取り組みが活発で活動の輪が広い。ひらつな祭は今後、モデルケースになる可能性がある」と、広がりに期待を寄せている。
問い合わせは木谷さん【携帯電話】090・9801・3140。
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