目標は5人で大会出場
幼い子どもからお年寄りまで、幅広い世代に親しまれるフラダンス。とりわけ愛好者が多いとされる湘南地域でも、カネ(=男性)ダンサーの存在はまだまだ珍しい。それでも、平塚などでレッスンに励む3人の「フラ男子」は口を揃える。「踊りを見てもらえば、楽しさが伝わるはず」
女性が優雅に舞うイメージが強いフラは、歴史をたどれば男性の踊りとして誕生したとされる。フラの原点といえるダンスに魅せられたのは、市内の教室に通う小野純季さん(19)と兄の敏季さん(20)、高橋佑介さん(19)の3人だ。
フラを始めたのは小学生の時。小野さん兄弟は、友人の勧めで体験レッスンに参加したことがきっかけだった。純季さんは「全然知らない文化だったし、すごく楽しかった」と一目でフラの虜になった。敏季さんも「フラを踊るようになって、内気な性格を変えることができた」と話す。高橋さんは幼馴染みの純季さんに誘われ入会。柔らかな身のこなしで他の2人も舌を巻く腕前だ。
当時教室では5人の男子生徒がフラを習っていたが、中学校進学を機に2人が辞め、3人が残った。男性だけでフラの大会に出場するには5人ペアという条件があるといい、過去に大会のステージを踏んだのは小学生時代の1度きり。ソロでも踊れるタヒチアンダンスや、男女混合チームでの出場機会はあるが「男性だけでフラの大会に出たい」というのが3人の願いだ。
足かけ10年近いフラ仲間も、それぞれブランクがある。純季さんは野球で明徳義塾高校に進み、3年間の寮生活を送った。それでも「卒業後も続けたいという思いがあったから、フラを忘れたことはなかった。寮の食堂やクリスマスパーティーでフラを踊ったときはすごく受けが良くて」と振り返る。敏季さんは大学進学、高橋さんも高校受験や就職などでフラから遠ざかった時期は長いが、再び教室に戻ってきたのは「フラが好きだから」。講師や他の生徒は家族のような存在で、敏季さんは「フラとの出会いが自分を成長させてくれた」とも。
男性5人で大会へ。新たなダンサーの加入を目指し、所属する教室の協力で体験レッスンも予定している。「40代や50代なんてまだ現役。踊りを見てもらえば絶対にイメージが変わるはず。多くの人に、男性フラの魅力を知ってもらえたら」と純季さんは話している。
問い合わせはポニ・アロハフラスタジオ【電話】0463・21・5659。
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