豊原町在住の山岳写真家で、半世紀にわたって富士山を撮り続けている杢代(もくだい)新一さん(76)が、世界文化遺産に登録された霊峰の魅力を紹介する展示会「世界遺産〜富士山〜」を平塚市美術館で2月1日まで開催している。写真50点をはじめ、富士山に関する資料パネル30点などを展示する。
杢代さんは、世界遺産に登録されたのが、山体そのものだけではなく、山頂の信仰遺跡群や登山道、周辺の神社、湖など、富士山が信仰の対象と芸術の源泉だったことを示す34カ所の「構成資産」も含まれていると知って驚いた。それを知らない人も多かろうと、構成資産を訪ねて撮影したり、富士周辺の博物館で資料を集めたりと、1年がかりで展示物を用意した。
会場では、構成資産に関する説明をはじめ、千人以上が詰めかけるダイヤモンド富士の撮影ポイントの熱気、仲間と同時刻に東西南北から撮影した山の表情の違いなど、様々な角度から富士山の魅力を伝える。
杢代さんは20代半ばから、富士写真家の第一人者だった岡田紅陽に師事。「同じ場所でも天気、四季、光線で変化があり、一番素晴らしいと感じる瞬間を心で撮らないといけない」と富士を撮り続けている。エベレストやモンブランなど数々の世界の高嶺を経験した登山家でもあり、富士山も50回以上登頂した。
「展示会ではまだ知らない富士山を発見してもらえれば」と話している。
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