神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
平塚版 公開:2015年7月9日 エリアトップへ

砂漠に根付く平塚の農業技術 メビオール(株)「アイメック」に熱視線

経済

公開:2015年7月9日

  • X
  • LINE
  • hatena
社内研究室でアイメックを利用して栽培する吉岡さん
社内研究室でアイメックを利用して栽培する吉岡さん

 メビオール株式会社(中原)が開発した、特殊なフイルムの上で植物を栽培する農業技術「アイメック」(フイルム農法)が、世界各国で注目を集めている。農業には水分と育成環境に適した土壌が必須だが、アイメックは砂漠でも栽培が可能だ。企業のグローバル化が進む現代で、世界へ発信する地元ベンチャーの技術を追った。

 アイメックは、養液を吸収するハイドロゲルという素材で出来た薄いフイルム「ハイドロメンブラン」を利用した栽培手法。フイルムには無数の小さな穴が開き、穴は水と養分のみを通す。植物は非常に小さな毛細根を発達させながらフイルムに活着し、小さな穴から溶液を吸収、生長していく。農薬を使わないため、ウイルスや菌などの汚染を防げる利点もある。

世界初の特殊フイルム  水不足でも栽培が可能

 同社では、フイルムで栽培するための養液点滴チューブや止水シートなどをパッケージにしたアイメックシステムも開発。「水や肥料、培土を必要最小限に抑えることができる」と、同社副社長の吉岡浩さん(55)は説明する。

 実際にアイメックを活用した栽培例はメロンやパプリカなど100件を超え、多品種で実用化されている。特に効果が表れたのがトマトだ。ゲル中の水分は植物にとって非常に吸収しづらい状態のため、水分ストレスがかかる。そこで浸透圧を上げると、水分を吸収しようとする力が働き、糖度が上がって甘みの強いトマトに育つという。糖度が高いトマトは市場での需要が高く、他品種との差別化が図れるのだ。

 同社は気鋭の農業技術を武器に、海外展開にも力を入れる。世界100か国以上で特許を取得し、近年ではアラブ首長国連邦のドバイに広がる砂漠地帯に、アイメックを活用した農場を建設。少ない水資源と十分な日照条件という砂漠環境で、アイメック農法が通用することを確かめることができたという。食品安全性問題に揺れる中国からの依頼など、海外からの注目は増すばかりだ。

 吉岡さんは「特に水資源が枯渇している国で役立てたい」と話し、平塚発の技術が世界各国の農業改革につながることを夢見て、挑戦を続けたいと話している。
 

平塚版のローカルニュース最新6

川合会長らが市長表敬

川合会長らが市長表敬

ビーチバレー平塚大会

5月2日

大小200匹が舞う

大小200匹が舞う

鈴川鯉のぼりまつり

5月2日

ジュニア空手で全日本V

ジュニア空手で全日本V

山城中2年 鈴木芽衣さん

5月2日

よさこい祭りを桟敷席で

よさこい祭りを桟敷席で

抽選でペアチケット

5月2日

避難所の「トイレ事情」は――

平塚市

避難所の「トイレ事情」は――

障害者などへの配慮進む

5月2日

木造住宅無料で耐震相談

木造住宅無料で耐震相談

市役所で5月14日から

5月2日

MADOショップ平塚真土店

断熱窓リフォームに、今年も国から補助金あり!

http://kobayashikenso.co.jp

<PR>

あっとほーむデスク

  • 4月25日0:00更新

  • 3月7日0:00更新

  • 1月1日0:00更新

平塚版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

平塚版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月2日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook