平塚に暮らす外国人に日本語を教える「カベラ日本語の会」(林田雅之代表)がこのほど、活動の心構えや指導法などをまとめた「日本語ボランティア実践ノート」を完成させた。会員の高齢化が進むなか、次世代を担う新たな会員の増強や現会員の指導力向上の一助として活用していく。
同会の発足は1992年。当時、県インドシナ難民定住促進援助協会が開いた日本語ボランティア講座を受講していた有志が立ち上げた。現在は、平塚市民を中心に30〜70代の23人が講師として市内3教場で指導にあたる。授業は無償。有志の善意が外国人の異国生活を下支えしている。
発足当初は「カベラ」の名の通り、カンボジア・ベトナム・ラオスの難民が受講者の中心だったが、同会の存在が口コミで広がったこともあり、昨年は26の国と地域のおよそ120人が受講。授業は1コマ90分で講師1人が1〜4人をみる。日本語を教えるだけでなく、日本文化や生活様式の解説、小中学生の宿題の面倒、必要によっては運転免許試験の対策なども行うという。
生活情報も紹介
今回完成した実践ノートには、外国人受講者への接し方や語学指導の進め方のほか、平塚市のごみの分別方法、多言語医療問診票なども紹介。「受講者が日常生活で必要とする有益な情報を積極的に伝えていこう」という同会の姿勢が色濃く反映されている。
現在、市内に暮らす外国人はおよそ5200人。教室は新型コロナの影響で中断されていたが、9月上旬から再開が決まり、受講者からも喜びの声が相次いだ。発足メンバーの鳥澤光代さん(77)は「楽しい授業がモットー。国籍を超えた共生社会の実現という大きな目標にむけ頑張りたい」と笑顔をみせる。
同会では会員と受講者を募集中。問い合わせは林田代表【携帯電話】090・4724・3524へ。
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