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徳富蘇峰記念館 手紙から覗く名士の横顔 特別展 3月31日まで

文化

公開:2024年2月2日

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展示の様子。解説文やイラストと共に直筆の手紙がある
展示の様子。解説文やイラストと共に直筆の手紙がある

 二宮町の徳富蘇峰記念館(二宮町二宮605)で3月31日(日)まで、特別展「もう一度比べて見たい! 各界名士の書簡」が開催されている。同館はリニューアルを予定しており、開館状況はホームページで確認が必要。

 明治から昭和にかけ、ジャーナリスト、思想家、歴史家として活躍した徳富蘇峰の広範な交友関係を直筆の手紙から紐解いていく同展示。同館研究員の宮崎松代さんは「展示されているのはレプリカではなく、本物の書簡。筆跡のほか、どんな便箋に綴られているかなどを見てもらい、その奥にある時代背景や蘇峰らを取り巻いた人間関係に思いを馳せてもらえればうれしい」と話す。

 徳富蘇峰(1863〜1957)は、明治から昭和にかけて活躍したジャーナリスト。政治家、文化人、学者など、各業界と交友が広いことで知られている。同館は蘇峰の晩年に秘書を17年間務めた塩崎彦市氏により塩崎邸内に設立された。蔵書や原稿のほか、歴史書を執筆し、資料の大切さを身をもって実感していたであろう蘇峰が保管していた約4万7千通の手紙が収蔵されている。

 特別展では財界から新一万円札の顔となる渋沢栄一、森永製菓(株)創業者の森永太一郎、文学界から夏目漱石や森鴎外、政界から伊藤博文、後藤新平、教育界から新島襄、新渡戸稲造、才女からの手紙として新島襄の妻の新島八重、大正3大美人として知られる九条武子の書簡を公開。手紙が交わされた当時の年齢に近い蘇峰の写真とともに、時代背景や人間関係を踏まえた解説を文章とスタッフが描いたイラストで見ることができる。

 直筆ならではの見どころも。例えば、蘇峰から誘いを受けた歌会への出席を伝える手紙を書いた九条武子は「墨継ぎ」のお手本とも呼べる手紙を書いている。夏目漱石は「漱石山房」の原稿用紙で皮肉まじりに蘇峰への礼状をしたため、森永太一郎は森永製菓のシンボル「エンゼルマーク」の入った自社便箋で、蘇峰のコラムと考えが一致した喜びを伝えている。

 展示ではほかに同館に手紙が残る著名人を出身地ごとにパネルにまとめ、蘇峰の交友関係の広さを紹介している。入館料一般5百円。

(問)同館【電話】0463・71・0266(休館は(月)、祝日の場合は翌日)

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