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二宮町 眠る菓子道具 鎌倉に「嫁入り」 移住者・川村さんが縁結び

文化

公開:2024年4月5日

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道具を見る中野さんと川村さん(提供写真)
道具を見る中野さんと川村さん(提供写真)

 「宝の山を発見したと思った」と話すのは、2011年に閉店した二宮町の老舗和菓子店「中六」の店舗を改装し、23年2月にパーソナルジムを開業した川村哲平さん(30)。工場だった場所を解体していた際に見つけた和菓子製造の道具を有効活用してほしいと3月3日、鎌倉の菓子店「花実」に譲る橋渡しをした。

 中六は菓子職人だった中野安英さんが経営していた和菓子店。はっきりとした年代は不明だが、創業70年以上の老舗だった。7年前に他界した安英さんの妻の加美(ますみ)さん(78)は、「大変なこともあったけど、夫が作る出来立てのあんこをつまみ食いしたり、楽しい思い出がたくさん」と声を弾ませる。

 川村さんが見つけた道具は、水菓子などに使う四季折々の花や鳥などの型、羊羹を切るための長い包丁、焼印など。経営するジム「teku-teku」には「中六」時代を知る地元住民も多く利用するといい「僕は移住者で中六さんを知らないけど、長く愛されていたお店の場所をお借りするなら、昔の面影を残したかった」と話す。

 道具は処分することも検討されたが「捨てないで」と加美さんに頼んだという川村さん。道具の一部は店内に飾っていたが、能登半島地震をきっかけに、道具がなくて困っている人がいればと譲り先を探していた。石川県内では見つからなかったものの、知り合いづてに、有効活用してくれそうな鎌倉の「花実」を紹介された。加美さんは「道具の行き先に悩んでいた。川村さんが大切に扱ってくれてうれしかった」と振り返る。

 道具は桃の節句に鎌倉へ。加美さんは「夫が大切に使っていた道具を、バラバラにすることなく、丸ごともらってくれた。花実さんもとてもいい方で、肩の荷が降りた。お嫁に出した気分」と話していた。

川村さんと、「中六」の面影が残るという店舗外観
川村さんと、「中六」の面影が残るという店舗外観

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