大磯町の学校法人聖ステパノ学園(小川正夫理事長・学園長)で3月28日、老朽化に伴い建替え工事が進められていた体育館棟の竣工式が行われ、学校や工事関係者ら約70人が出席して完成を祝った。
同園は大磯町名誉町民の澤田美喜(1901〜80年)が戦後、混血孤児の保護と養育のために創設した学校が始まり。1953年の開校から使用し続けて来た校舎や体育館が老朽化してきたことから、20年ほど前に建替えの計画が持ち上がった。2004年に講堂の「海の見えるホール」、10年に中学校教室棟の「森の中の教室」を新設。16年に小学校の新校舎が完成し、体育館棟が計画の締めくくりとなった。
式典では参列者が聖歌や聖書の詩編を唱えて、建物と利用者の幸福を願った。小川理事長は「多くの皆様のおかげでこの日を迎えることができた。子どもたちには質素でも最高の環境を与えようという先人たちの思いを受け継いで今日に至る。新たな体育館を子どもたちのためだけでなく地域に開放することで、これまでの恩返しができれば」とあいさつ。設計・工事を請け負ったO―NUKI設計と菅家工務店に感謝状が贈られ、菅家芳助社長は「心を込めて作らせて頂いた。澤田先生らの志に少しでも協力できたことが、私たちのこれからの励みになる」と謝辞を述べた。
棟内には既存の倍の広さになる体育館に加え、職員室や音楽室、図書室などが設けられており、津波などの自然災害時には指定緊急避難場所にもなる。建物は総木造。菅家社長は「木のぬくもりを大切にしようと木造にこだわった。今はまだ塗料の匂いがするが、やがてヒノキの香りが感じられる」と話した。
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