県手揉み茶研究会 伝統製法で新茶作る 昨年に続き品評会で1等入賞狙う
秦野市、山北町のお茶農家の若手後継者を中心に結成した神奈川県手揉み茶研究会(高梨孝会長)が5月6日、全国品評会の審査に出品する新茶の手摘み、手揉みを菩提の高梨茶園で行った。同会は品評会に初めて参加した昨年、1等入賞を獲得している。
現在、お茶は機械揉みによる製造が主流。お茶本来の製法とされる手揉み茶は、長時間揉み続ける重労働に加え、製造量も限られることから、後継者が不足している。同会は伝統的な手揉み製法を学ぶことで技術の向上を図ろうと、昨年4月に20代から30代の若手後継者を中心に結成された。
この日は同研究会のメンバーを中心に6人が参加。午前中には市内菩提にある高梨会長の茶畑で約8kgの生葉の手摘みを実施。その後は専用の台を使い、交代しながら約8時間かけて4・2kgの茶葉を揉み、約600gの製茶に成功した。
手揉みで製造したお茶の葉は、傷が付かず丸くなるため、うまみが凝縮されるという。高梨会長は「急須に入れた手揉み茶は、葉が開くと同時に封じ込めた成分が溢れるので、お茶本来の美味しさが味わえる」と魅力を説明する。
全国品評会は今年で19回目。神奈川県手揉み茶研究会は昨年初めて参加。県内から唯一の参加団体だったが、全国から158点が出品された中、同会のお茶は、8点しか選ばれなかった1等を見事に獲得した。
今年の品評会は6月に静岡県で審査が行われる予定。高梨会長は「神奈川県でも頑張って良いお茶を作っているということをアピールしたい。昨年の結果がマグレと言われないよう、今年も1等入賞を狙う」と意気込んでいる。
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