鶴巻小が創立30周年 初代校長を迎え全校集会
鶴巻小学校(府川幸生校長)が創立30周年を迎え、6月16日に初代校長の山田幸雄氏(82)を招いて、全校児童813人、教職員、保護者で30周年記念の全校集会を行った。
集会では山田幸雄氏の創立当時の話や、「ようこそ先輩」と題し、鶴巻小の卒業生で現在同校の教職員として勤務する2人が壇上に上がり、在学時の思い出などを話した。全校児童、教職員、保護者は興味深く耳を傾けながら、時折笑い声が聞えるなど終始和やかな雰囲気で進められた。
1980年代当時、マンモス校と呼ばれていた大根小学校の全校児童数は約2300人。教室や、校庭など、子どもで溢れ返っていたという。市ではこの児童数の増加に対応すべく、大根小学校から分離する形で鶴巻小学校の設立を計画。
しかし建設予定地が畑だったため「農業の後継者のために土地を残さなくてはいけない」との理由から、県からの学校設立の許可がなかなか下りず、市などが何度も話し合いを重ねた。その結果、ようやく許可が下り、建設し、開校したのが1983年4月1日。
しかし大根小学校から運んだ椅子や机、数多くの教材などで廊下は足の踏み場もなかったため、この日出勤した職員全42人は玄関から校舎内に入れなかった。代わりに教室の窓から入った職員たちは唯一空いていた家庭科室に集まり自己紹介をしたというエピソードも残っている。4日後には始業式などを控えていたため、その準備や机、椅子などを教室に運び込む作業を職員総出で行ったという。
開校したものの校庭は工事中でブルドーザーが入り、体育館もニスが乾いていなかったため、迎えた始業式は校門から入った広場で行われた。当時の児童数は1099人だった。
また、開校に伴い、油絵や美術に造詣の深い山田氏自らが現在の校章をデザイン。鶴巻にちなみ5羽の鶴をモチーフに学校を職員、地域、児童が囲んでいるさまを描いた。
全校児童の前で講演をした山田氏は当時と現在の児童を比べ「今の児童は明るくて伸び伸びしている。当時は人数が多く、知らないうちに子どもは萎縮していたのかも」と話した。
府川校長は素直さ、強さ、かしこさが盛り込まれた同校の校歌について触れ、児童には「よく学び、健康で、心が優しい人に育っていって欲しい」と願いを語った。
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