市教育委 体罰の実態調査実施 市内全小中学校で一斉に
大阪市立桜宮高校バスケットボール部の体罰問題を受け、秦野市教育委員会では市内の全小中学生を対象に、「部活動及び学校生活全般における体罰の実態把握に関する緊急調査」を実施する。本日21日(木)に各学校で調査用紙が配布される予定だ。
調査対象は市内の小中学校全22校、1万2870人(2月1日現在)。調査用の質問用紙および回答用紙は各学校で配布され、児童生徒は家庭で保護者と一緒に回答する。
回答用紙は内容が見えないように3つ折りにし、26日(火)までに学校に設置された鍵付きの回収箱に投函するか、教頭に直接渡す。回収箱は施錠されたまま市教育委員会に提出。そこで開封、集計を行い、県教育委員会へ報告するため回答内容を教職員が見ることはないという。報告書は4月末までに文部科学省へ提出される予定。
結果の公表について内田賢司教育長は「文部科学省が公表した後、市として公表する予定」と話している。
市「悩みを汲み上げたい」
設問内容は県教育委員会が1月末から公立高校で実施したものと同様。昨年4月から実施日までの間、児童生徒自身が身体に対する罰を【1】受けた【2】見たことがあるか否かの観点で設問が最大で14問あり、回答用紙には保護者記述欄もある。
また、教職員にはアンケートと対面での聞き取りも行い調査するという。
市教育指導課は「教職員を処分するための調査ではない。これを機に教職員、教育委員会含め、指導の在り方を見直し、悩んでいる子どもの話を汲み上げるのが目的」と話している。
体罰の判断は個別に精査
体罰とは「身体に対する侵害を内容とする懲戒(殴る、蹴る等)、または児童生徒に肉体的苦痛を与えるような懲戒(正座や直立など特定の姿勢を長時間させること)」とし、教職員はいかなる場合であっても体罰は行ってはならないと文部科学省は定めている。市教育委員会の見解もこれに準ずるという。
教職員が行った指導が、体罰に当たるかどうかは児童生徒の年齢、健康、心身の発達状況、行為が行われた場所や時間的環境、指導の態様などの客観的事実を総合的に考え、個別に精査する必要があるとしている。
市教育指導課は、大阪市立桜宮高校の体罰問題の報道後、市教育委員会への相談や、問い合わせに関して「今回の調査で行うことでもあるので今は回答できない」と話した。
市内の小中学校で、過去5年間に体罰が原因となって処分された教職員はいないという。
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