宮村俊男さん(北矢名在住) 少年補導員で全国表彰 若者に寄り添い36年
秦野少年補導員連絡会の相談役を務める宮村俊男さん(69・北矢名在住)がこのほど、2014年度全国少年補導功労者表彰の銀章を受賞した。6月27日、秦野警察署で伝達式が行われ、賞状とブローチ、ピンバッチが贈られた。県内では、12個人、1団体が同表彰を受賞した。秦野市内では宮村さんのみ。
家業は農業。同補導員の他にも様々な団体に籍を置く。休む間もなく動きながらも、補導員として精力的に活動する原動力は、24歳の時に立てた誓いにある。
日本青年海外派遣団の一員として世界を巡り、帰国時の報告会で天皇陛下に「この経験を元に、日本の若者のために尽くします」と誓った。「約束は守らないと。真面目なんです、私は」と声を出して笑う。
少年補導員として活動を始めたのは33歳。当時所属していた、神奈川県青少年指導員連絡協議会から推薦されてのことだった。
夜間パトロールや駅頭キャンペーンの他、小中学校に出向き、非行防止を訴える紙芝居を行ったこともあったという。また、子どもたちの社会参加活動の一環として、駅前のガムはがし清掃で一緒に汗を流した。
少年補導員連絡会には、自分の子どものためにと入会してくる人が多かったというが、当時子どものいなかった宮村さんは、「地域の子どもたちのために少しでも役に立ちたい」と強く思い、その思いを胸に、今日まで36年間若者たちに寄り添ってきた。
宮村さんが活動を始めた当時と比べ、近年は指導対象の低年齢化が顕著だという。以前の指導は高校生が大半だったが、最近は夜中に出歩く小学校高学年から中学生が目立つ。
「喧嘩腰ではだめ。同じ目線で話すことが大事なんだ」と子どもたちへの眼差しは、厳しくも優しい。
補導員の定年は70歳。宮村さんは、任期の関係で71歳で退会となる。現在は、後進の育成と会のモットーである「明るく!楽しく!元気良くボランティアができる組織」づくりに力を注いでいる。
補導員を長く続けられた理由として、派遣団の時の誓いと良き仲間、家族の理解をあげる。「メンバー全員の”若者のために”という気持ちが力になる。あと2年、精一杯活動をしたい」と清々しい表情を見せた。
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