秦野曽屋高校文藝部に所属する兵藤美紅(みく)さん(1年)が6月21日、神奈川県高等学校文化連盟文芸専門部「文芸技術講習会」に参加。応募した俳句が8月に開かれる第17回関東地区高校生文芸大会に県代表として選出されることになった。
兵藤さんの応募した句は「紫陽花や傘のしづくのどっと落ち」。雨の日、傘の中から紫陽花の花を覗いたときに、傘から滴が花の上に落ちる情景を思い浮かべて作ったという。
同部は6月21日に、関東大会の県予選に当たる2015年度文芸技術講習会に参加し、今年のテーマ「夏」を詠んだ俳句を提出した。県予選には217句の応募があり、その中から12句12人が神奈川県代表に選ばれた。市内から代表に選ばれたのは、兵藤さんだけ。「大会に向けてというより、部の句会の際、自然に詠んだ句だったので、とても驚いています」とにっこり。
同部は現在、3年生2人、1年生2人と少数精鋭。顧問の加藤裕志(やすし)教諭は「将来有望な1年生が入ってくれて嬉しい。エースの今後に期待したい」と話す。
関東大会は8月20日(木)に山梨県で開かれ、都県の代表各10人程度が参加する予定。講演会や合評会ののち、最優秀1句、優秀3句、佳作5句が表彰される。
「人との関わりに言葉は重要」
同作には兵藤さんが意図していない効果があった。この句を耳にして「どっと」という言葉から水玉模様の「ドット」を連想する人がいたのだ。傘から落ちた滴が、紫陽花の上に水玉模様をつくる。そんな場面を想像させることで句の深みが増す。「言葉で100%自分の考えを伝えるのはなかなか難しいです。でも、だからこそ面白いなと感じます」と兵藤さんは話す。
作句を本格的に始めたのは、高校で文藝部に入部してから。もともと本や漫画が好きで、その中で出会う日本語の美しさに感銘を受けてきたという。
中学生の頃に体験した高齢者福祉施設でのボランティアでは、「言葉のかけ方の重要性」や、自分が知らない言葉を教えてくれたお年寄りへの感謝を感じたという兵藤さん。「言葉は、人とコミュニケーションをとるときに重要なもの。大人になったら言葉を大切にしながら、人と関わる仕事がしたい」と話す。
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