vol.35 鵜の目鷹の目 秦野市元教育長東海大学講師 金子信夫
手話
本年9月下旬に鳥取県米子市で第2回手話甲子園が開催され、開会式で佳子様が手話を使って挨拶をされている様子が報道されました。手話のできない私ですが、とてもさわやかでわかりやすい手話のように感じました。
平成25年10月、全国で最初に手話言語条例を制定し、手話の普及や意義等について法的な位置づけを行ったのが鳥取県で、神奈川県では昨年12月に全国で2番目に同様の条例が制定されています。秦野のイオンふれあいステージで毎月開催している「With you ありがとうリレーコンサート」では「あおば会」「秦野会」の2つの手話グループの皆さんにご協力をいただいて、その啓発活動にも取り組んでいます。
先日、その中の一人である上床千里さんにあれこれお聞きすることができ、大変勉強になりました。私は、手話とは「手」や「指」の形や動きを覚えることが大変だと思っていたのですが、最も難しいのは「表情」や「視線」「ちょっとしたしぐさ」などすべてが言葉となるだけに、状況に応じた的確な表現力を身に着けることだそうです。
また、英語力がネイティブの発音や文化と接することで上達するように、「手話を学ぶには実際に聞こえない人と接することが大切です」「手話自体は、世の中全体から見れば決して需要が多くはありませんが、なくてはならない絶対に必要な社会的資源です」との言葉に手話活動への熱い思い、誇りと責任感を感じ、とても頼もしく思えました。
上床さんをはじめ手話活動に取り組む皆さんの益々のご活躍に期待するとともに、小中学生をはじめ多くの人たちの手話への関心が広がることを願います。
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