観光ポスターなどが展示された小田急コーナーの前で握手する山木社長（左）と古谷市長
秦野市と小田急電鉄が「鉄道の日」の10月14日、秦野市立宮永岳彦記念美術館（鶴巻北）への小田急関連の常設展示コーナー開設などで連携を開始すると発表した。お披露目された展示コーナーの前で、古谷義幸市長と同社の山木利満社長が握手を交わした。
同美術館は２００１年に開設。秦野市内にアトリエを構え創作活動を行った画家宮永岳彦氏（１９１９―１９８７）の没後、遺族から寄贈された絵画など３６９点の展示を主な目的としている。
宮永氏は広告デザイナーとしても広く活躍し、小田急沿線の箱根や江の島、丹沢などへの観光ポスターも数多く手がけた。また、１９５７年に登場した同電鉄の特急ロマンスカー３０００形では、外装カラーデザインや内装を手掛けている。
常設展示室に設けられた小田急コーナーには、市所有の観光ポスターやロマンスカーの写真、小田急電鉄が提供したロマンスカーの新旧３種類Ｎゲージなどを展示する。ポスターや写真は、一定期間で入れ替えていく予定だ。
同美術館担当の市生涯学習課では、「画家とは異なる宮永氏の業績を知ってもらえるのでは。また小田急や鉄道のファンなど、新たな誘客につなげる良いチャンス」と期待を寄せている。
コーナー開設記念として10月30日（日）まで、同美術館常設展示室の入館者には同社からノベルティグッズも進呈される。また、併設の市民ギャラリーで10月23日（日）まで記念イベントとして、小田急と秦野市の歴史を写真や資料で振り返る展示「小田急と秦野」を開催する。11月から１月には、市内在住の小中学生を対象に、小田急線をモチーフにした絵画コンクールの作品を募集する。
山木社長は「小田急は、沿線とともに発展するという事業理念を持ってきた。今回の連携もその一環」と述べ、古谷市長は「15周年を迎えた美術館の魅力向上につながる。小田急電鉄との連携をさらに深め、地域活性化に取り組みたい」と話した。
宮永氏による観光ポスター
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