秦野版 掲載号:2018年2月16日号
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菖蒲諸星さん 葉ニンニクで鳥獣害対策 消費拡大めざし餃子商品化

社会

生産者の諸星さん(左)と穐山社長
生産者の諸星さん(左)と穐山社長

 鳥獣害対策として、試験的に秦野市の菖蒲と堀西の2カ所で葉ニンニクの栽培が行われている。2月1日からはこの葉ニンニクの認知度を高め、消費者の需要を広めようと葉ニンニクを使った餃子も商品化された。

 葉ニンニクは、球根部分を食べる一般的なニンニクと異なり、葉と茎部分を食べる品種。シカやイノシシなどによる農作物の食害にあいにくい「被害低減作物」と言われており、増加している鳥獣害対策のひとつとして、神奈川県も導入試験を実施しているという。

 菖蒲で葉ニンニクを栽培している諸星一雄さんは、7年前から鳥獣害対策として被害低減作物の栽培を開始した。菖蒲は鳥獣による被害が多く、対策費用も膨大にかかることから、これに代わるものを探していた。初めは一般的なニンニクを育てていたが、収穫に時間がかかり効率も悪く、神奈川県農業技術センターに相談したところ、葉ニンニクの存在を知ったという。

 2015年から葉ニンニクの栽培を始めた諸星さん。植え付けから約3カ月で収穫でき、収益率への期待もできる。収穫時期は12月から3月頃までで、「はだのじばさんず」に出荷している。

「肉厚で食感が良い」と好評

 生産開始から3年を迎え、出荷は順調に進んでいるものの消費者の認知度では劣り、十分な消費が見込めないために大量生産にも踏み切れない現状がある。また、葉物であるため長くは持たず、諸星さんは加工して使用できる方法を探していたという。

 そんな折、同じ上地区に事務所を構え、餃子等の生産・販売を行う(株)つかさの穐山(あきやま)孝彦社長がJAはだの上支所で葉ニンニクの存在を知った。諸星さんに詳細を聞き、ニラの代わりに葉ニンニクが使えるのではないかと新たな餃子を試作。昨年末、はだの都市農業支援センターが主催した試食会で「十分な市場性がある」と評価されたことから本格的に商品化することが決まった。「葉ニンニク餃子」と名付けられ、2月1日から(株)つかさの直営店である「菖蒲庵」(曽屋687の40)のほか、はだのじばさんず、JAはだの特産センター秦野店、渋沢店で販売を開始している。

 「肉厚で食感がいい。ニンニク特有の匂いはあるが、翌日に残らないのでお客さんにも好評です。地元の素材を使うことで、地元の活性化にもつながる」と穐山社長。諸星さんも「葉ニンニクを育てることで実際に鳥獣被害も減り、今後は対策費用も軽減できるのでは。需要が伸びれば生産の拡大もできる」と今後に意欲を見せる。はだの都市農業支援センターでは「作物自体が鳥獣害対策になる、という新たな防御手段が広がっていくことに期待しています」と話した。
 

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