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秦野版 公開:2023年9月8日 エリアトップへ

曾屋神社 タンスイベニマダラ発見 準絶滅危惧種、水路で

社会

公開:2023年9月8日

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水路の底に広がったタンスイベニマダラ
水路の底に広がったタンスイベニマダラ

 曾屋神社(秦野市曽屋1の8の10・守山文夫宮司)の境内にある「井之明神社(いのみょうじんしゃ)」にこのほど、環境省の準絶滅危惧種に指定されている「タンスイベニマダラ」が生息していることがわかった。

 「タンスイベニマダラ」は藻類の仲間で、湧水や水質の清涼な河川や水路などで、日射がある程度遮断されるところにある岩石上にへばりつくように生育するのが特徴。日本で赤色の斑点状群体となる藻類は他に記録されておらず、神奈川県内での発見報告例も数少ない。

 今回、タンスイベニマダラが発見された曾屋神社境内の「井之明神社」は、2004年に御神水「井之明神水(いのみょうじんすい)」として整備した場所。曾屋神社の守山和宏禰宜によると、かつて曽屋地域では井之大明神・井之明神社(曾屋神社の旧称)と、乳牛(ちゅうし)水神社の湧水の2カ所が水源として利用されていたという。その後、近代水道の発展に伴い、1890年に全国で3番目となる「曽屋水道」が敷設されると、神社湧水も水源としての役目を終え、昭和時代に埋められることになった。

 しかし、2004年に旧湧水口が発見されたため、その湧水口を「井之明神社」として整備。守山禰宜によると、その後間もなく、赤茶けた斑点が水路に見られるようになったという。「はじめはサビ止めか何かを流してしまったのかと思った」というが、6月と12月に行っている恒例の水場掃除の際にふと思い立って検索をかけたところ、タンスイベニマダラの画像に行き当たった。

 そこで、今年7月に藻類研究所分析センター・センター長の福嶋悟氏に調査を依頼。その結果「タンスイベニマダラで間違いない。水路に砂泥がたまるとこれほど見事に広がらないでしょう。水場清掃が生育に良い環境を形成しているのでは」という回答を得た。他にも湧水の流れに生息する「マガリケイソウ」や主に良好な水質の流れに生息する「コバンケイソウ」なども見つかっている。

 同神社では「清涼な水と共に大切にしていただければ」と話している。

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