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秦野 トップニュース教育

公開日:2023.10.20

本町小学校3年2組
野生鳥獣から「命」学ぶ
市ジビエ担当が講師に

  • 動物の剝製を興味津々に触る児童ら

 本町小学校3年2組が10月13日、秦野市のジビエを推進する市農業振興課(はだの都市農業支援センター)の職員を講師に招き、身近な野生鳥獣やジビエについての出前授業を受講した。授業では剝製や動画を用いた説明が行われ、楽しみながらジビエを通して動物の「命」を学ぶ機会となった。

 盆地で山に囲まれており、イノシシやシカなどの動物が比較的近い場所に生息している秦野市。市は鳥獣対策の一環として、里山に設置した罠にかかったシカやイノシシを食用肉として活用するため、2021年からジビエ処理加工施設と契約。「秦野産ジビエ」の名称で、ブランドの本格展開に取り組んでいる。

 総合学習で秦野市について調べていた本町小学校の3年2組は、街探検で耳にした情報をきっかけに秦野のジビエに着目。これまで下調べを行ってきたが、今回は特別授業として市農業振興課の職員を招き、総合の2時間分を使って体育館で授業を開催することになった。

剝製を使ってクイズ

 授業は、市内に生息する動物を紹介した上で、農作物への被害や市のジビエの取り組みを紹介するというもの。冒頭では剝製となっている動物をあてるクイズが行われ、児童らは剝製を見て触って、積極的にクイズに答えていた。鳥獣の作物被害についても、実際にシカなどの動物が作物を捕食している動画を用いて解説が行われた。

 市のジビエの取り組みについては、市内で捕えられたシカやイノシシがジビエになるまでの工程や、設置してある罠の数、狩猟について説明。児童からは「動物を食べるのはかわいそう」といった声があがる中、講師からは「毎日食べている食材にも命があります。食べ物を食べる時は、命への感謝を忘れないようにしましょう」とメッセージが送られた。

 授業を終え、3年2組の大沢咲(えみ)さんは「剝製の動物が全て秦野市にいると知って驚いた。総合の授業でジビエについて初めて知ったので、食べてみたくなったし、普段食べているものの命にも感謝したい」と感想を話す。担任の岡林凌太朗教諭は「今回の授業を通して、動物による作物被害なども知ってほしかった。人間と動物の関わりについて、食育の観点でも学びを深めることができたと思います」と話した。

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