はだの工場見学【3】 不可能を可能にする技術 岳石電気株式会社
「あの工場、何を作っているの?」という疑問を追求するコーナー「はだの工場見学」。秦野にたくさんある工場の中は、驚きがいっぱい。第3回は戸川の岳石電気(株)を覗いてみよう。
ロンドンオリンピックに使用されたサッカースタジアムの照明の電極のフィラメント。カテーテルのチューブに内蔵された太さ4〜10ミクロンの極小コイル。ほかにも、クッキングヒーターやプロジェクター、電子顕微鏡、大型液晶テレビのバックライトなど、同社の製品は世界中の様々な現場で活躍し、私たちの生活を支えている。
その生産場所が、戸川にあるこの工場だ。同社が扱うのは、希少金属の「タングステン」など加工が難しい材料。3400度まで溶けず、非常に硬い金属というのは需要が高い一方、それだけ加工も難しい。本社工場では、材料選びから研究を重ね、設計、加工、溶接、研磨、製品化、梱包までを行っている。工場内には、独自に開発したコイル巻線機や熱処理機が並ぶ。本当の「創造」とは道具づくりから始まる。取引先のニーズに応えるため「不可能なものはない」と独自の方法を研究し挑戦を続けるのは、「本当に必要とされるものを作りたいからだ」と嶽石社長は語る。
1978年、ハロゲンランプのフィラメントコイルから出発した同社は現在、釣りのルアーなどのブランドも立ち上げた。「スピード&フレキシビリティ」を胸に光と熱源のパイオニアとして同社の挑戦は続く。
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