神奈川フィルの演奏に耳を傾ける来場者
秦野市立図書館の屋外テラスで10月９日、神奈川フィルハーモニー管弦楽団のメンバーによる金管五重奏の演奏会が開かれた。
「お礼コンサート」と名付けられたこの演奏会のきっかけは、２０１２年にさかのぼる。神奈川フィルは当時、財政難のため存続の危機に直面していた。厳しい状況下で、公益財団法人への移行を目指していた同楽団は「ブルーダル基金」を設立し、支援を呼びかけていた。
これを受け秦野市混声合唱団の加藤雅彦団長が、秦野市文化会館にチャリティーコンサートの実施を依頼。同会館は、同楽団が過去に丹沢音楽祭に出演した実績などを踏まえ、共催で２０１２年11月にコンサートを実施し約３００人を集客した。
各地でチャリティーコンサートが開かれるなど個人、法人に支援の輪が広がり、神奈川フィルは２０１４年４月に公益財団法人として認定された。
この年に同楽団から、同会館に支援のお礼として「公演料無料のコンサートを実施したい」との打診があり、今回の演奏会の実施となった。
図書館前に設けられたステージの周りにはベンチが並べられ、のべ２００人ほどが金管楽器の奏でるハーモニーに耳を傾けた。同会館の担当者は「屋外でのコンサートは初の試みでしたが、お客様の反応はとても良かったです」と話した。
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