秦野市
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デジタル化の一環
5月3日
北中学校(川口博人校長)が11月20日、全在校生と教師、地域の人たちが未来の自分たちに書いた手紙を封印した20年前のタイムカプセルの中身の返却を実施する。中心となって働きかけたのは、当時3年生で生徒会長を務めていた相原勇太さん(36)。当時の生徒会を中心に同級生や2年生、1年生へネットワークが広がり市内外に住む16人が動いている。
「子どもたちが母校を思ってくれていたことが嬉しい」と話すのは今春、20年ぶりに北中に戻った小嶌元(こじまはじめ)教頭。この時の1年生担任として当時を知る人の1人だ。
同席したもう1人は、現在県教育委員会に籍を置く山田浩之さん。当時の生徒会担当教諭として、生徒会発案のタイムカプセルに携わり、相原さんから相談の連絡を受けていた。
取材の日は当時2年生だった小林洸嵩(ひろたか)さん(35)、1年生だった大澤健司さん(33)もかけつけ、山田さんが撮影した20年前の封印式の映像を見ながら「この子たちみんな覚えてる」「ショーケースに運ぶ時、カプセル落としそうで怖かった」「教師にとっても思い出深い時代だった」など思い出話に花が咲いた。
元生徒会長中心に
相原さんが動いたきっかけは、30歳の時に行われた同窓会で上がったタイムカプセルの思い出話。自身が生徒会長として携わったこともあり、「開封する2020年に何かやりたい」という思いがあった。
前年に16人で1度集まるが、その後はコロナ禍で会議ができずイベントも延期に。相原さんが中心となりLINEを使いながら打合せを重ね、今回の実施にこぎつけた。
「未来の私たちへ」というテーマで書かれたメッセージを封印したタイムカプセルは、職員室前のショーケースに20年間保管されていた。底に校章が刻印された陶器製のカプセルは生徒が手作りし、保護者の陶芸家が焼き上げたという。中には生徒のものに加え、教師や民生委員・青少年指導員など地域の人のメッセージ約550人分と、封印式を録音したテープが封入されていた。
受け渡しは11月20日の午後1時から3時に北中体育館を予定。対象は2000年度から2002年度の卒業生と、教師や地域の人たち。告知はSNSと回覧板で行っている。当日返却できなかった生徒のものは学校で保管し、地域の人のものは名簿を元に郵送する。
「約束事、友人とのつながりだけで20年後に本当に実施できたのは、北中という学校のカラーが根付いていた証だと思う」と話す小林さん。相原さんも「コロナ禍で人と会うのが難しい今だからこそ、これを機にかつての仲間で繋がり連絡のやりとりが増えてくれたら」と語った。問い合わせは北中学校【電話】0463・75・1717へ。
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