チャッキラコ保存会の会長を務める 高木 巌さん 三崎在住 73歳
未来を見据え、今動く
○…今年、「チャッキラコ」の活躍の幅は広がった。10月は江の島で開催された近隣地域の郷土芸能を披露するイベントに参加、先月30日は厚木市郷土芸能祭りに出演した。「ようやく動き出した」としみじみ語る。「チャッキラコ」は、成人女性の歌に合わせて少女たちが舞い踊る、三崎の仲崎・花暮地区に伝わる伝統の踊り。国指定重要無形民俗文化財に指定されておりユネスコ登録無形文化遺産にも登録されている。「日本を代表する伝統芸能。日本中に広める使命感と責任感を常に抱きながら活動している」。重責を噛みしめるように語る。
○…「チャッキラコ」保存会の会長に就いて約3年。会長職に就く前から裏方としてサポートしてきた。「地区に残る伝統芸能を心のよりどころにしている人は多い。守っていきたい」。女性だけの小正月の行事という性格上、指導者も踊り手も女性が担う。「彼女たちが活動しやすい環境づくりを整えてあげることが私の仕事」と裏方に徹する。
○…三浦生まれの三浦育ち。衣料・ファッションの店「やなぎや」の代表取締役。いつの時代でも、地域の人とのふれあいを大切にした店舗運営を心掛けている。表情はいつも笑顔で温和な立ち振る舞いが人々に親近感を与える。信条としている「地域に根付き地域の人に愛される店」は創業当時から変わらない。
○…仕事以外の楽しみは、ダンス。上位資格のフェロー級を持つ。囲碁や将棋もやり、絵も描くなど趣味は多い。「生きているうちに何でもやらないとね。何事にもチャレンジするのは良いこと」と笑う。「子どもたちは、踊りの意味を今は理解できないだろうが、大人になって振り返り思いを寄せてもらえたらうれしい」。歌い手には子どもの頃踊った人もいる。自分の経験から子どもに踊らせたいという親もいるという。「そうやって受け継がれていく。うれしいよね」と優しくほほ笑む。
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