神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
三浦版 公開:2017年6月23日 エリアトップへ

三浦の散歩道〈第133回〉 みうら観光ボランティアガイド協会

公開:2017年6月23日

  • X
  • LINE
  • hatena
南瓜畑からの眺め
南瓜畑からの眺め

 江戸時代の文化九(1812)年に書かれた『三浦古尋録』の「高円坊村」の項に「此村(このむら)ニ作ル大根ハ本短ク葉大ナリ味ヒ至テ美ナリ是ヲ三浦(高円坊とも)ノ鼠(ねず)大根ト云テ土地ノ名産ナリ皆其(その)種ヲ以(もって)近村ニテ作リ一名ヲ高円坊大根ト云(いう)」と書かれています。

 現在「三浦大根」と呼ばれるものは、「練馬大根」と等しく下半部が特に太いためか、最近は耕作の大変さもあり、核家族化したことによる購買の減少もあるためか、この辺りでは「青首大根」が主流になっているようです。いずれにしても「大根」は、三浦の代表野菜として江戸の時代から続いているのです。

 「高円坊」の1600番地付近は「横須賀市」に接する辺りですが、その近くに「総務省関東総合通信局三浦電波監視センター」という大きな建物があります。その東側の谷戸に「隠田」と言う小字名があります。「カクシダ」と呼ぶのでしょうか。名前に魅せられて歩いてみました。県道武上宮田線から北東へ向かう小道を進んで行くと、「加藤」の姓の家が続いています。奥まった処の小高くなった西方へ、歩を進めますと、墓地が見えました。「屋敷墓地」と呼ばれる所なのでしょうか。さらに、西側へと進むと、石の祠が三基祀られている処へと出ました。その右手に石段が見えます。社殿の左右に石屏が見られます。ガラス戸の建物で、屋根が朱塗りになっています。鳥居も見当たらないので何の神社かは分かりません。恐らく「地神」の社殿なのでしょう。

 さらに、その脇の道なき道を進んで行くと、鉄パイプの手すりがついた登りの道に突き当たりました。手すりをたよりに進んで行きますと、前方に大きなレーダー装置が見えてきました。周囲は南瓜(かぼちゃ)の畑です。

 南瓜畑から遠方を眺めると、なかなか雄大です。

 緑の畑と青い空に浮かぶ白雲と、レーダーとの対比はすばらしい景色です。

 始めに記した「電波監視センター」横の道を西に向かって行くと、センターの門前へ出て、下り坂の、やゝ幅広の道へと続き、下って行くと「庚申堂」バス停の交差点に着きました。

 前回、「仲尾」の「庚申塔」を見させて頂きましたが、この「高円坊」は初声地区の中でも「庚申塔」の数が多く、鈴木喜代司氏著の『初声町の庚申塔』によりますと、五十五基にも及ぶそうです。次回にはめずらしい「庚申塔」などを尋ねてみたいと思います。 (つづく)
 

三浦版のコラム最新6

100まで元気!健康ワンポイントアドバイス

連載

100まで元気!健康ワンポイントアドバイス

三浦市社会福祉協議会 長 惠

3月15日

第53回 「ハコベ」と春の七草

三浦半島 草花歳時記

第53回 「ハコベ」と春の七草

文・写真 金子昇

3月1日

100まで元気!健康ワンポイントアドバイス

連載

100まで元気!健康ワンポイントアドバイス

三浦市社会福祉協議会 安東茂樹

2月16日

第52回 ふるさとの樹木「スダジイ」

三浦半島 草花歳時記

第52回 ふるさとの樹木「スダジイ」

文・写真 金子昇

2月2日

100まで元気!健康ワンポイントアドバイス

連載

100まで元気!健康ワンポイントアドバイス

三浦市社会福祉協議会 田村純

1月19日

第51回  半常緑低木「オオバイボタ」 

三浦半島 草花歳時記

第51回  半常緑低木「オオバイボタ」 

文・写真 金子昇

1月5日

あっとほーむデスク

  • 3月15日0:00更新

  • 3月1日0:00更新

  • 2月16日0:00更新

三浦版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

三浦版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月16日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook