6月21日に図書館で視覚障害者むけの映画体験会を開催する「野の会」の会長 朝倉 輝美さん 岡崎在住 59歳
本読んで人に喜びを
○…「本の楽しさを目の不自由な方にも届けよう」。朗読・録音ボランティア「野の会」で活動を続け17年。6月21日に図書館で開かれる「映画体験会」もそんな思いから3年前に始まった。上映作品はアカデミー賞主要2部門受賞の「リトル・ミス・サンシャイン」。日本語吹き替えのセリフにくわえ、場面描写を日本語で解説。「今年もたくさんの方に映画を満喫してもらいたい」と意気込んでいる。
○…野の会は1990年に結成され、会員は現在15人。今年度からは会長を務めている。活動は、視覚障害者から依頼を受けて行う「対面朗読」と「録音」の主に2つ。一口に朗読と言っても、1千頁を超す長編を頼まれることもあり、下読みには莫大な時間を費やす。それだけではない。「抑揚のある音読を心がけよう」と発声・滑舌の訓練を毎日欠かさない。さらに録音作業は1作品の完成に半年以上を要する大仕事。「それでも、好きだから苦ではありません」と笑顔だ。
○…東京都に生まれた。幼少期は森で見かけた生物を図鑑で調べるのが日課。「これが本に親しむようになったきっかけかな」と懐かしむ。小学3年で小田原へ移り「小説の世界を演じてみよう」と、演劇が盛んだった小田原高校に進学。その後も、慶應義塾大学の文学部に学ぶかたわら、高校の先輩が立ち上げた演劇サークルに入り、ミュージカルの舞台も踏んだ。卒業後は教員に。厚木商業では演劇部顧問も務めた。
○…31歳で結婚し、子育てが一段落した時に入ったのが野の会だった。「本を読んだり、声に出したり。自分の趣味が誰かの役に立つ。だからこんなに続けられているのかな」。現在は夫、息子と岡崎に暮らす。図書館以外では、竹園小学校や東海大学病院の小児病棟などでも読み聞かせを行っている。「家族の理解あってこそ。感謝の気持ちを忘れず、一日一日を大切にしていきます」。軽やかな声に充実感が垣間見えた。
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