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伊勢原 人物風土記

公開日:2024.04.26

伊勢原市消防団の消防団長に4月1日付で就任した
増田 文彦さん
日向在住 58歳

やらないよりやってみる

 ○…自営業や会社員など地元住民で組織され、火災や災害時に現場へ駆けつけて、消火・救助活動を行う消防団。市内に6分団、その下に27部あり、そのまとめ役に就任した。「最近大きな地震が頻発している。一人ひとりが災害への備えの意識を高めてほしい。コロナ禍で訓練もままならなかったので、技術・知識を元のレベルに戻したい。訓練を重視し、分からない、知らないをなくしていければ」と話す。

 ○…大田出身。20歳でとび職に就き、29歳で結婚。妻の実家で、昭和初期から続く石材店を手伝うことに。モノづくりが好きでとび職に就いていたこともあり、迷いはなかった。同じ市内とはいえ、知らない人ばかり。顔を覚えてもらうため地域の活動をなんでもやる覚悟で、商工会青年部などにも籍を置いた。

 ○…消防団への参加もその一つで隣人から誘われて入団。以来23年、部長、分団長、副団長を経て団長に就任した。「消防団に入っていなかったら知り合えない仲間がたくさんできた。何でも首を突っ込むタイプで、やらないよりやってみようというスタンスで生きてきた」と笑う。当初は地元の役に立てばと必死だったが、キャリアを重ね、団での立場が変わるにつれ、災害が起きた土地の被災者の苦労はもちろん、被災地の消防団の活動内容や、どのように団員の安全を確保しながら活動したのかなどが気になるようになった。

 ○…地元の同業者仲間に誘われて始めた、日向薬師神木のぼり保存会の活動も15年になる。凝り性で、一度始めると突き詰めたくなる。老後の趣味と思っていた釣りも、始めてみると奥深さに魅了され、週3、4日伊豆に通うこともあったほど。「今はゴルフ、飛距離が落ちたらまた釣りを始める」と笑顔で話す。

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