旧観音崎青少年の村 「再生」プラン明らかに
昨年3月末に廃止された「旧観音崎青少年の村」の活用方法を検討するワークショップが先月26日、同敷地内と観音崎公園ビジターセンターで行われた。県横須賀土木事務所の主催で、市民約30人が参加。この日県から示されたプランの「たたき台」に対して、参加者が施設を見学しながら意見を発表した。廃止後、市民参加のワークショップが開催されるのは初めて。
素案によると、旧青少年の村はテントで寝泊まりができるキャンプ場や同公園の管理拠点などとして整備される方向。具体的には、調理室があった「1号棟」は、公園の案内などをするパークセンターとして位置づけ、多目的な活動ができる場とする。厨房やテラスを新たに設置し、明治時代のレンガ建築群などを紹介するパネル展示も行う。
また、これまで宿泊が可能だった「3号棟」には、畳の部屋を整備。ここに利用者が布団を持ち込んで宿泊ができるかは、「今後調整が必要」(同土木事務所担当者)になる。建物はいずれも内装のみの改修。屋外の高台にはテントデッキが設けられる方向だ。
再来年度工事の予定
こうしたプランに対して参加者はグループで意見交換を行った。公園ボランティアからは「訪れた人に観音崎の歴史を案内したい」などの意欲的な意見があがり、子どもを持つ親からは「建物内で宿泊できるようにしてほしい」「改装は最小限で構わないので、子どもが自然の中で遊べる場所として開放してほしい」といった声もあった。今後のスケジュールは来年度に実施設計、再来年度に工事を行うとしている。また、同地の新たな名称も検討される。
旧青少年の村に関して県青少年課では、財政難などを理由に、昨年3月末で廃止。施設は閉鎖された。一方、同土木事務所や地域住民らを中心に、県立観音崎公園全体の「再生計画づくり」が昨年度から進められている。その中で、旧青少年の村の活用も検討され、今回具体的な方向性が明らかになった。
この日の参加者のひとりで、一昨年、同施設の存続を求めて署名活動を行ったカフェオーナーの鈴木宏治さんは「まだ準備不足ではないか。改修費用などの数字も含めて、県はもっと情報発信と説明をしてほしい」とコメントした。
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