野比海岸を臨む原っぱに、ヒツジが2匹――。穐本(あきもと)せつ子さん(66)は、動物好きが高じて10年以上前から自宅でヒツジを飼っている。つぶらな瞳に、モコモコの毛。その愛らしい姿を目当てに、近所の保育園児や小学生が集まってくる。「初めて来た人は『なんでこんなところに』ってびっくりするみたい」
穐本さんはこの2匹を刈った毛で毛糸製品を作っている。毛刈りから糸紡ぎ、染色、編み・機織り、販売まで、夫の協力を得ながらほとんど一人で行っている。毛を刈るのは年に1回で、量は約3キロ(セーター3枚分)。市販品より目は粗くなるが、そのでこぼこした風合いが味でもあり、なにより「あったかさが抜群」だという。作った小物や服飾品はフリーマーケットなどで販売している。
ヒツジを連れて近所に散歩に行く姿から、「ハイジおばさん」という愛称がついた穐本さん。現在はそれぞれ100キロ近くになり、「とても私の力じゃ散歩に連れて行けない」と苦笑する。2匹とも11〜12歳で、人間の歳でいうと60〜70歳のおばあちゃんだ。2匹とも、性格は温和で人懐こいという。今年も1年、ヒツジのように「穏やかに暮らせますように」
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