JR衣笠駅近くの線路内で4月頃から茎を伸ばし始め、高さが約8メートルにも達していた「リュウゼツラン(竜舌蘭)」=写真=(4日撮影)が5日、開花を目前にして伐採された。すぐ隣にも同植物の株があるが、そちらは7年前に花を咲かせている。
100年に1度咲くという伝説を持つことから、英名で「センチュリープラント」と呼ばれるメキシコ原産のこの植物。実際は長くて40年〜50年ほどだが、1度花を咲かせると養分を使い果たし、枯死してしまう植物だという。県内でリュウゼツランを展示している江の島サムエル・コッキング苑の担当者によると「県内で誰も手入れせず、開花に迫るというのはあまり聞いたことがない。それも線路内となると相当珍しい」と話している。
その”幻の花”が見られるかもしれないと衣笠商店街周辺ではにわかに注目を集めていた。6月に入り花の蕾が出始め、そろそろかもしれないという声が出始めていた矢先の出来事だった。衣笠商店街で飲食店を営む川上利博さんは「毎朝家の窓から観察していて、楽しみにしていたので残念だった」と話す。
一方でJRの職員は「なぜこの場所に生えているかわからないが、もし倒れた場合、電車運行の妨げや乗客の身に危険が及ぶ可能性があった。また、周辺の家屋にも被害が出る恐れがあったので、残念だが安全優先で切ることにした」と説明している。
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