「まんだいこんは、かやぶきやねのまんだいやしきに、だいすきなとみかんちゃんとすんでいます」――。
津久井にある万代会館をモチーフにした絵本「まんだいこんのかいすいよく」を、馬堀在住の絵本作家・いのうえちひろさんが製作した。
創作のきっかけは昨年末、津久井浜駅前の「うみべのえほんやツバメ号」の店主・伊東ひろみさんと共に、万代会館に訪れたことだったという。老朽化により、市が廃止の方針を打ち出している同会館。茅葺き屋根で昭和の趣が残る佇まいと、万代順四郎・トミ夫妻がこの地で晩年暮らした様子にふれて、「多くの人にもっと知ってもらいたい」と、いのうえさんのイメージが膨らんだ。
今年に入ってすぐ、キャラクターを描き起こし、ストーリーも重ねていった。かつて、万代会館から津久井の海が臨めたこともあって、第1作は海水浴の物語。絵本の主人公・大根の「まんだいこん」は順四郎さん、みかんの「とみかんちゃん」は妻のトミさんがモチーフだ。2人がとても”仲が良い”のも、実際の万代夫妻を投影したもの。さらに、きゃべつくいくん・つくいもん・つくいちゴン―といった、津久井の農産物を掛けた”かわいい仲間たち”も登場する。
同店の伊東さんは「(万代夫妻や施設について)地域の人に知られていないことも多く、親しむきっかけになれば」と期待する。絵本は、小さめの手のひらサイズ。現状では手作りで対応しているため、予約での販売となっている(800円+税)。問い合わせは、同店【電話】046・884・8661
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