三浦市初声町の「工房G」で作られている陶磁器「三浦焼き」。持つ人の手になじみやすい素朴な質感と柔らかく温かみのある赤茶色が特徴で、三浦市内で採れた素材にこだわって制作された、いわば”地産地消の器”だ。これが今月19日(月)から日の出町の横須賀三浦教育会館で開かれる作品展で披露される。
三浦焼きを考案したのは中学校元教諭で野比在住の角野竹博さん。今から30年以上前、美術教師だった角野さんは「地元の材料で陶芸ができないか」と試行錯誤を重ね、現在の製法を確立。退職後、陶芸工房を立ち上げ、生徒に指導をする傍ら自らも創作活動に精を出す。
「これも良い色をしているでしょう?」―数々の作品が所狭しと並ぶ棚から自作の皿を手に取り、まるで我が子を見つめるように目尻を下げる。
三浦で採掘した土を成形し、サクラ・クス・ミカン・サカキなどの木の灰や海藻・マグロの骨を粉末にしたものを釉薬(うわぐすり)に使用する。自然素材を使うため、一般的な陶磁器と比べてひび割れしやすく、仕上がりの発色の濃淡や風合いも運まかせ。焼き上がってみないと分からないが、「窯から出す時のドキドキ感もまた楽しみの1つ」と笑う。材料の配分や組み合わせ次第で、異なる器の表情を無限に生み出すことができるそうだ。
角野さんが主宰する「工房G」の第5回作品展は、10月19日(月)〜26日(月)の午前10時〜午後6時(初日は午後1時〜、最終日は〜午後3時)。会場は横須賀三浦教育会館、入場無料。三浦焼きをはじめ、工房生徒が制作した陶芸や彫刻作品を約200点展示する。そのほか、会場では一部作品をチャリティー販売。売り上げは東日本大震災で保護者を失った遺児の育英金として寄付される予定。
詳細は角野さん【携帯電話】090・1122・3456
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