県政報告 条例違反を繰り返した事業者が葉山港管理者に! 神奈川県議会議員 井坂しんや
10月14日の神奈川県議会本会議で、重要な案件が賛成多数で可決されました。反対したのは日本共産党だけでした。
葉山港の指定管理者として、新たな事業者を選任する議案です。選ばれた事業者には、横須賀市の佐島漁港芦名地区において無許可で140本もの杭を打ち浮桟橋をつくるなど何件もの条例違反を繰り返し、市の行政指導を受けて行政罰である過料(金銭罰の1種)まで課せられた経歴がありました。葉山港の指定管理者を選定する外部評価委員会は、県の報告を参考に選定にあたりますが、選ばれた事業者が条例違反を繰返し行政罰を受けていたことを、県は委員会に報告していなかったのです。その結果、当該事業者の評価点数が「コンプライアンス」「事故・不祥事への対応」の2項目とも5点満点中4点となり、選考理由のコメントとして「漁業者のことも含め、海のことを真摯に考えており、評価できる」との高い評価を得ることになりました。
なぜ県は当該事業者の経歴を委員会に秘匿したのか。条例違反は「重大な事故や不祥事にあたらない」。過怠金(過料)は「社会的に大きな影響を及ぼすものではない」との答弁でした。県は、過料という行政罰をあまりにも矮小化し、法令遵守の精神を軽んじていると言わざるを得ません。著しく公平性を欠くもので、正義に立脚していると言えるでしょうか。
今回の議案は県の姿勢や選定過程に問題があったことは明らかで、軽々に賛成してしまった議会の誤りは将来に禍根を残すでしょう。本件ついては、今後も県民の皆さまとともにじっくり注視していく所存です。
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