猿島への定期航路を運航する(株)トライアングルは、2024年7月に控える航路再開30周年に向けて種々の記念事業を実施していく方針を発表した。同年4月を目途に新造船を投入するほか、発券所と土産品売り場として機能している三笠ターミナルの全面リニューアルを行う。島内を案内するガイド業務も強化し、集客力を高める狙いだ。
記念事業の目玉としている新造船は全長20・90m、全幅7・10m、喫水0・90mで定員252人。海洋環境の保全をはじめとするSDGsに取り組む姿勢を示す試みとして、船体の材料の一部に横須賀市内の家庭から出たアルミ缶をリサイクルして活用していく考え。船名は市民公募で決定する。
島内のリデザインも
同社は、猿島公園の指定管理を担当している「パークコミュニティよこすか」の構成事業者でもあり、島内の自然や砲台跡などの史跡を守りながら観光地としての価値を高めていく。具体的には、島内の案内看板すべてのデザインと表示の統一化を図り、見やすさと読みやすさを向上させる。このほかにも島内を案内する新ガイド組織を横須賀商工会議所との共同事業として立ち上げ、遠足や修学旅行といった教育旅行の呼び込みを強める。
猿島航路は戦後すぐの1947年に渡船の運航が開始され、57年に海水浴場が開設。市民を中心に利用されていたが93年に航路が廃止され、立ち入りも制限されていた。
95年から同社の参入で航路が再開。BBQ利用や兵舎のガイドツアー、夜間の時間帯でアートイベントを打ち出すなど官民連携でPRに力を入れてきた結果、現在は年間約23万人の来島者が訪れている。
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