昨年5月、89歳で亡くなった逸見出身の画家・木村利三郎氏の所蔵品展が、4月25日(土)から横須賀美術館で行われる。
「リサ」「リサブロー」の愛称で知られる利三郎氏は、1924年生まれ。国語教師などを経て、美術の道に進んだのは30歳過ぎだった。版画を教えていた米兵の影響もあり、単身ニューヨークへ。以来、約50年近く、現地で創作活動を続けてきた。暮らしていたのは、世界から芸術家たちが集まる通称「クレイジーハウス」と呼ばれるアパート。都市の崩壊・再生や宇宙をテーマに表現し続け、国内外で高い評価を得ていた。永住権を取得後も、晩年は度々帰国し、地元の逸見などで個展を開催。横須賀市や逸見地域の小学校に絵の寄贈も行っていた。
色鮮やかな「都市シリーズ」
今回、横須賀美術館では、遺族から寄贈を受けた37点を、今年度の第1期所蔵品展として公開する。これまで利三郎氏の所蔵作品はなく、同館では初めての特集展示となる。
地元での個展や、今年2月の追悼展で事務局を務めるなど、生前から親交があった(有)按針の田口義明さんは「美術館の所蔵品となり、多くの人に見てもらえて利三郎さんも喜んでいるだろう。こんな偉大な画家が、逸見にいたことを知る機会になれば」と話す。同所蔵品展では、同氏の「都市シリーズ」の紹介と合わせて、街の情景をテーマにした、横須賀ゆかりの作家の展示も行われる。
会期は7月5日(日)まで。所蔵品展のみの観覧は一般310円(企画展の入場で観覧可能)。詳細は同館【電話】046・845・1211
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