茅ヶ崎ゆかりの絵本作家として、絵本づくりの指南役を務める 垂石 眞子さん 茅ヶ崎市出身 71歳
好奇心と想像力、ふくらませ
○…3回連続の絵本づくりのワークショップを前に、参加者には「日常には面白いことがたくさん。物語のしっぽや首根っこをひょいとつかむために、日頃から好奇心や想像力を持って過ごして」とメッセージを送った。その言葉通り、「この前、バスで面白いことがあって」とうれしそうに語り、相手の話にも目を輝かせて耳を傾ける。
○…松浪小・中時代はジャック・ロンドンの昨品と『シートン動物記』を読み、物語の世界に夢中に。「どちらも野生動物の厳しさが容赦なく描かれていて、目を見開かれるようだった」。自作の漫画を持ち寄って同人誌にまとめたことも、くすぐったい思い出だ。「みんな下手だったけれども、とてもエネルギッシュで」。多摩美大卒業後は、サンリオへ。キャラクターデザインを手掛けるも、海外研修で出会った1冊の絵本が転機に。「やっぱり物語の絵を描くべきではないか」
○…約50年にわたって子どもや動物、風景など「物語を輝かせる絵」を描いてきた。本物を見ることを重んじ、ヒグマから、舞台となる街、はたまた医師のカバンの中身まで丹念に取材。「さすがにスウェーデンは難しくて、緯度が同じ北海道の根室を訪れたり」と笑う。その後、自ら文章も書くように。「今思えば『絵よりも、文章の方が向いてるよ』という友人の何気ない一言が、不思議と自分にとっての真実になっていた。流れに任せていたら、いつの間にか、物語や絵本の世界にいたという感じかしら」
○…7年前、母の介護を機に、茅ヶ崎の海側にアトリエを構え、現在は自宅のあるあきる野市とを行ったり来たり。今年は「若い頃から憧れていた油絵に挑戦するの」とうきうきした様子。歳を重ねてもなお、みずみずしい感性で創作に励む。
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