茅ヶ崎公園をモデルに「防災機能と居場所」が融合する空間をデザインした 田嶋 小梅さん 松風台在住 23歳
大胆な発想でまちづくりに一石
○…大学の卒業制作として「防災機能と居場所の融合」をテーマにした空間設計を完成させた。発想したのは茅ヶ崎公園周辺をモデルに、国道134号を地下に通しその残土も利用して防災機能と市民の憩いの場を両立させる大胆なアイデア。18日から、中海岸のギャラリーで大型模型も展示される。「これまでの公共工事は機能を優先して人を寄せ付けないものになっていた。『人に優しいエンジニアリング』という自分なりの問題意識をかたちにできた」
○…茅ヶ崎で生まれ育った。中学生の時、建築士が主人公のドラマを見たことが建築に興味を持つきっかけに。「劇中に登場したパースがすごく美しいと感じた。と同時に建築には誰かの意志が反映され、デザインがさまざまな社会課題を解決できると分かった」。高校卒業後、武蔵野美術大学建築学科に進学。やがて建物だけでなく「風景そのものをつくる」ランドスケープを本格的に学ぶようになった。
○…大学ではともに学ぶ同級生たちの発想の豊かさや高いデザイン力を見て「落ち込んでばかりだった」と苦笑する。それでも自分なりの強みに気づいたとも。「一見目立たなくても配慮がある空間をかたちにできる。それが私らしいデザイン」。卒業制作でも、樹木の配置から富士山を見渡す眺望まで、「訪れたくなる場所」を実現するためのこだわりを詰め込み、高い評価を得た。
○…4月から社会人になり、住宅会社で働く。すでにインターンとして現場にも帯同しており「学生時代は自由に発想できたが、仕事では法律など多くの制限があることがわかった」という。「まずは1日も早く仕事に慣れたい。経験を積んで、誰かにとっての居心地がよい場所をたくさん作れたら」
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