ラジオ局のFM湘南ナパサ(78・3MHz)で、18年以上にわたりリスナーに親しまれている長寿番組がある。近現代の日本文学作品を朗読で紹介している「とんでる二人の文学館」だ。
マイクの前に座るのは、市内在住の中野恵子さん(68)と大貫祐子さん(81)。30分の番組に二人が毎週交代で出演し、それぞれがリスナーに勧めたい短編小説を取り上げ3分の1程度を朗読している。内容を読み上げるだけでなく、作品の見どころや作者のプロフィールを添えるなど手の込んだ工夫もあって、今では再放送枠が設けられるほどの人気ぶりという。
番組は1996年にスタート。ナパサが放送する外国籍市民向けの生活情報番組に出演していた中野さんと、音訳ボランティアで磨いてきた声を生かして本の読み聞かせをしていた大貫さんが、突然空いた番組枠を任されたのがきっかけ。二人の持ち味である明るく優しい声で、日本文学の魅力をリスナーに向けて朗読することになった。
ジャンルは推理小説をはじめ、青春、ホラー、アクションなど幅広い。中野さんは、「大人向けの恋愛小説を読むこともあるんですよ。これがまた反響が良くて」と笑顔を見せる。大貫さんは、季節や流行に合わせて本を選ぶことが多く、「新聞広告の本の紹介ページを参考に、次はどの本を読もうかとワクワクしながら考える」と顔をほころばせる。二人は、「耳で聴く小説の面白さをこれからも伝え続けたい」と、嬉しそうに取材に応じていた。
「とんでる二人の文学館」は毎週火曜日午後2時10分頃から放送。再放送は水曜日午前10時10分頃。
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