神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
平塚版 公開:2011年10月20日 エリアトップへ

家族の絆 竹で編み込む アマチュア竹芸家 東次男さん

公開:2011年10月20日

  • X
  • LINE
  • hatena
竹を編んでいく東さん。使用する竹は小刀で幅を揃える(右上)
竹を編んでいく東さん。使用する竹は小刀で幅を揃える(右上)

 細く加工した竹を立体的に編み、竹の持つ素材感を生かした温もりのある作品をつくり出す竹芸。時代とともに職人の数は減りつつあるが、アマチュア竹芸家の東次男さん(64歳・めぐみが丘)は、仕事の休日を利用して自宅で作品制作に励んでいる。

 東さんは竹芸が盛んな栃木県大田原市で、毎年秋に行われている「全国竹芸展」に第1回目から応募、3回目には最優秀賞を受賞した。ここ数年は出展機会に恵まれなかったが、第16回目の今年は出展作品がデザイン賞に選ばれるなど、独創的な作品を数多く生み出している。素地の風合いを生かすだけでなく、染料で着色した竹を編んだ鮮やかな作品も得意分野だ。

 妻・悦子さんの故郷、長野県の竹芸工房に立ち寄った際、鳥を模した竹細工を目にして以来、すっかり竹芸の虜になった。「小さな頃、チャンバラ遊びに使う竹刀を自分で作っていたので、竹は身近な存在でした」と東さんは話す。

 当時住んでいた埼玉県から宇都宮市の工房まで習いに通い、技法を学んだ。平塚へは3年前に越してきたばかりで、自宅周辺に竹細工の材料となる真竹が多く茂っていることから、作品に使用する竹は自身で切り出してくるという。

 油抜きのために苛性ソーダで煮出し、天日干しで乾燥させた竹は緑色から真っ白に変色。作業台に刺した2本の小刀の間に竹を通して幅を揃え(=写真)、厚みも1ミリ以下に削っていく。1本1本を加工し終えるとようやく制作に取り掛かるが、1つの作品に用いる竹は100本を超えることもあり、下準備だけでも気の遠くなるような作業だ。

家族との交流に一役

 2人の子供の結婚式では、引き出物に竹細工を贈りたいと頼まれ、ゲストのためにブローチや靴べらを作った。自宅には過去に制作したオブジェなどがそこかしこに飾られ、悦子さんも「竹細工はお花挿しにちょうど良いんです」と嬉しそう。

 東さんの作業を見守る悦子さんは「私は見ているだけ」と謙遜するが、何気ないアドバイスが構想のヒントになることも。東さん一家にとって竹細工は、家族の絆を一層深める役割も担っているようだ。
 

平塚版のローカルニュース最新6

13日から絵本原画展

13日から絵本原画展

ひらしんホール

5月7日

100年企業、次代への挑戦

相模石油木村運送

100年企業、次代への挑戦

時代の潮流読み「より前へ」

5月7日

100年の歴史、受け継いだ手綱

インタビュー

100年の歴史、受け継いだ手綱

5月7日

よさこい祭りを桟敷席で

よさこい祭りを桟敷席で

抽選でペアチケット

5月2日

避難所の「トイレ事情」は――

平塚市

避難所の「トイレ事情」は――

障害者などへの配慮進む

5月2日

木造住宅無料で耐震相談

木造住宅無料で耐震相談

市役所で5月14日から

5月2日

MADOショップ平塚真土店

断熱窓リフォームに、今年も国から補助金あり!

http://kobayashikenso.co.jp

<PR>

あっとほーむデスク

  • 4月25日0:00更新

  • 3月7日0:00更新

  • 1月1日0:00更新

平塚版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

平塚版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月7日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook